心理テクニック「ミラーリング」とは?ビジネスでの具体的効果も紹介

心理テクニック「ミラーリング」とは?ビジネスでの具体的効果も紹介

この記事では、心理テクニックの1つである「ミラーリング」についてくわしく解説していきます。

ミラーリングは、相手の言動を真似ることで親近感を抱いてもらう心理テクニックで、ビジネス上でのコミュニケーションにも役立つ手法です。商談や営業活動、接客など人と関わる業務が多い方は、知っておいて損のないテクニックでしょう。

また、ミラーリングはメールなどにも応用できる手法です。この記事では、具体例も交えながら解説していますので、良好な人間関係を築きたい人はぜひご一読ください。

目次

ミラーリングとはどんな心理テクニック?

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ミラーリングとは、相手の言葉やしぐさを真似ることで、相手に親近感を抱いてもらう心理テクニックです。

テクニックというとどこか特別なスキルのようですが、もともと人は相手の癖を真似しやすい特性をもっています。長年連れ添うカップルや親子がどこか似ているのは、こうした特性によるものなのです。

また、人は自分の行動を真似されると、相手を肯定的に捉える性質をもちます。この性質には、自分と共通点のある人に好意をもちやすい「類似性の法則」が関係しています。

例えば、初めて出会った人と出身地や年齢、趣味などが共通していたことで急速に仲良くなった経験がある人も多いのではないでしょうか。このように、似ている点はお互いの距離を縮める際に、大いに役立つのです。

こうした類似性の法則は、しぐさや言葉遣いを真似るミラーリングにも働いています。そのため、ビジネス上でも意識的に活用できれば、相手から親近感を抱かれやすくなるでしょう。

ミラーリングを活用するタイミングは?

ここからは、ビジネス上のどのタイミングでミラーリングを活用すると良いのか、について見ていきましょう。

社内で作業をしているとき

ミラーリングは、一緒に働く上司や同僚にも効果のあるテクニックです。会議や上司との面談など、社内での作業の際にも活用しましょう。

また、会社には自分とはタイプの違う人が働いていることも少なくありません。中には、苦手と感じたり、合わないと思えたりする人もいるでしょう。

そうした人であっても、さりげなく相手のしぐさを真似るミラーリングを続けることで、良好な関係を築けることがあります。関係性を築くきっかけに悩んでいるときは、ミラーリングを試してみましょう。

取引先と商談をしているとき

信頼関係を築きたい取引先との商談中も、ミラーリングが効果を発揮するタイミングです。相手のしぐさや会話のテンポ、声のトーンなどを観察しながら真似ることで、波長の合ったコミュニケーションが広がりやすくなります。

ミラーリングを上手く取り入れることで、取引先と良好な関係が築け、商談が決まる可能性も高まりやすくなるでしょう。

また、ミラーリングには、相手から助けてもらいやすくなる効果もあるといわれています。ミラーリングをきっかけに信頼関係が築ければ、商談後にも良い関係を保つことができるでしょう。

営業活動を行っているとき

初対面の人とコミュニケーションをとる機会の多い営業活動も、ミラーリングを活用したいタイミングです。実際に、営業成績の良いビジネスパーソンほど、無意識にミラーリングを行っているといわれています。

例えば「相手がうなずいたタイミングで、自分もうなずいていた」、「相手の話すスピードに合わせた話し方になっていた」などの行動は、ミラーリングでもよく見られます。

このようにミラーリングを上手く活用することで、第一印象から好感をもたれやすく、営業活動が行いやすくなるでしょう。

ミラーリングの具体的なやり方は?

ミラーリングの具体的なやり方

ここからは、ビジネスの場面でミラーリングを活用する、具体的な方法について見ていきましょう。

相手がメールで使用している表現の真似をする

メールの文面には、その人らしさがでやすいもの。相手がメール内でよく使う表現の一部を真似してみることも、ミラーリングを取り入れる方法の1つです。

例えば、「○○でよろしいでしょうか?」「○○しております。」など、文末を真似てみましょう。メールの文体などは思っている以上に人となりが表れるため、ミラーリングが行いやすいものです。

また、メールでは用件のみを簡潔に伝えたいという人もいます。こうした相手には、自分もできるだけ簡潔に用件をまとめたメールを送るようにすると、ミラーリングの効果が期待できます。同様に、多少くだけた文面を好む相手であれば、失礼のない範囲で文章の雰囲気を真似してみましょう。

このようにメールであっても、文末を真似るような直接的な方法や、相手のスタイルをミラーリングする方法が取り入れられます。これらの方法であれば、対面でのコミュニケーションが苦手な人でも実践しやすいでしょう。

温度差を感じさせやすいメール上でも、こうしたミラーリングが活用できれば、画面の先にいる相手に親近感をもってもらうチャンスが増えていきます。

話すトーンやリズムを相手に合わせる

相手と息の合った会話は、心地が良いものです。ミラーリングを活用しながら、波長の合った会話を広げていきましょう。具体的には、話す声の大きさや会話のテンポを相手に合わせることが大切です。

例えば、相手がゆっくりとしたスピードで話すタイプであれば自分もゆっくりと、テンポの良い会話を好むタイプならこちらもテンポ良く返していきます。

接客の場面であれば、ためらいがちに「この商品が気になるのですが……」と尋ねてきたお客様には、こちらも「どういった点が気になっていらっしゃるのでしょうか……」など、相手の様子を窺いながら会話を進めていきましょう。

一方で、自分では一生懸命話をしているつもりでも、「相手の反応がどうも悪い」といった場面も少なくありません。このように、話がかみ合わないと感じたら、ミラーリングを思い出して会話のペースを調整していきます。

例えば、販売したい商品への思いが強くなると、ついつい早口でしゃべりたくなってしまうもの。しかし、相手から見るとその姿は「商品を売りつけられている」ととられてしまうことがあります。 このような接客を避けるためにも、相手の話すトーンや会話のリズムを合わせて、ミラーリングを効果的に活用していくことが大切です。

相手の動作や表情に注目してミラーリングアクションをする

相手がコーヒーを飲んだタイミングで自分も飲む、相手が笑ったら自分も笑顔になるなど、動作や表情を真似することもミラーリングの方法です。

ポイントは、わざとらしくならずに、自然に行うこと。相手がパソコンを開いたら、自分も手帳を開くなど、同じ動作であれば全く同じアイテムでなくても問題ありません。不自然にならないよう、少しタイミングをずらしてみても良いでしょう。

このほかにも、相手が身を乗り出して話し始めたら自分も同じ姿勢で話を聞く、真剣な表情で話しているのであれば、同じように真剣な表情をすることで相手からの共感が得られやすくなります。

ただし、腕や足を組むといった動作は相手に威圧的な印象を抱かせやすいため、ミラーリングしないほうが無難です。同様に、ため息をついたり時計を見たりというネガティブなしぐさも、逆効果になりやすいので注意しましょう。

また、過度に真似を繰り返すなどの不自然なミラーリングは、相手に不快感を与える可能性があります。実際に、ミラーリングを頑張りすぎて水を飲むタイミングや咳払いまですべて真似していたら、取引先を怒らせてしまったという事例もあるようです。

あくまでも自然な流れで活用していくことが、ミラーリングの効果を活かす大切なポイントでしょう。

まとめ

相手の言動を意識的に真似ることで、親近感を抱かせるミラーリングは、ビジネス上でも活用できる心理テクニックです。営業活動や商談の場面はもちろん、社内外へのメールにも取り入れることができます。

ミラーリングで重要なのは、あくまでも自然に取り入れていくことです。テクニックとして活用していると相手に思われると失望されることもあります。心理学の知識やノウハウとして学ぶだけで終わらず、誰とでも信頼関係を築ける人間関係力として身につけ、洗練させていくことが大切です。

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この記事を書いた人

才能 プロファイラー/才能開発コンサルタント。
「クライアントを経済的・精神的に最も豊かにする才能開発」がモットー。
著書「才能が9割 3つの質問であなたは目覚める」、「自分の秘密 才能を自分で見つける方法」(経済界)

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