自分には何の才能もないから……と諦めて笑う人をよく見かけます。才能なんて言葉は自分には無縁なものと思われがちですが、そんなことはありません。才能は誰でも持っており、思っていたよりもずっと身近な存在です。
それなのに、人は才能に対してハードルを上げすぎてしまいがちです。才能の正体と自身の才能の呼び起こし方を知り、「才能」は手が届くものであると再認識しましょう。自身の中で眠っていたチャレンジ精神を呼び起こすきっかけにもなるはずです。
「才能がない」は言い訳に過ぎない?
「才能がないから」と継続を諦めたものはないですか。才能がない、と感じた理由はどんなものだったのでしょうか。
他人に才能がないと言われたから、思った結果が出なかったから、人と比べて効率よくできなかったから……理由は様々かと思います。しかしこの世に本当に才能のない人など、いないのです。「才能がない」と自分で思い込むのは、あまりにも勿体無いことです。
棋士である羽生善治氏は、過去にこんなことを語っていました。「何かに挑戦し確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって継続しているのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている。」
「日本一の将棋の才能の持ち主」とされている羽生氏は、何かを始め継続できている時点で、その人は才能の持ち主だというのです。
今自分が新しく何かを始めようとして、どうしたら効率よくできるのか、成功するのか、試行錯誤している時点で、もう才能の芽は生まれています。
才能がないのかもしれない、と自分を疑うこともあるでしょう。しかし本当に関心もなく知識もないものに対しては、自分の才能の有無さえ考えません。何かしらの意思を持って向き合えた以上、挑み続けられる可能性を秘めており、才能の芽の持ち主である証拠なのです。
そもそも才能の正体とはなにか?
そもそも才能の正体とは何か、ご存知ない人も多いのではないでしょうか。才能の元にあるのは、羽生氏が語ったように続けられるモチベーションのこと。心理学用語でいえば心的傾向といわれるもので、どんなことに心が動き、行動する傾向にあるのか?という心の傾向のことです。
たとえば、
- 昔からお菓子作りが大好きでパティシエになった
- 勉強ができずに悔しかったから、あらゆる参考書を読んだ結果、学力が上がり志望校に合格できた。今は「わかりやすく教える」のが得意
- 小学生時代、いち早く面白い遊びを見つけて友達に広めるが得意だった。今でも誰よりも早くイベントや新しいお店などトレンドを察知して周りに教えている
- 昔いじめられたとき、学校の先生も親も気づいてくれなかった。だから言えな人の気持ちがわかる。今は会社の総務で、ストレスや悩みを抱えがちな社員のサポートをしている
才能と自覚しないままに生かしている人もたくさんいます。
つまり才能とは、心的傾向にそって練習や行動を続けることで開花する能力のことです。世界中の成功者を心理分析すると、全員、自分の心的傾向にあった活動や仕事を選んでいるのがわかります。
才能は結果論に過ぎません。「才能があるんだね」と言われる人たちは成功を収めた人であり、功績を残したことではじめて「才能がある」と評価を得られるようになるのです。
しかし、当人たちは自身を「才能のある人間」と認識していないことも多いものです。はじめからすば抜けた能力があったわけではないですし、才能を開花させるためにしてきた努力や苦労を、自分たちが一番よく知っているからです。
特に世界レベルで活躍している人たちは血のにじむような努力をし、常日頃から目標達成を意識し、過ごしてきました。先ほど羽生善治氏の言葉でも紹介しましたが、モチベーションを維持し努力し続けることは本当に困難であり、多くの人が挫折をするでしょう。目標と真摯に向き合い、継続できるものを見つけられた人は、すでに才能開花への階段を登っている状態です。
それなりの成果を出さなくては他人から「才能がある」と評価はされませんが、あなたが心的傾向に沿って行動したり、練習したり、仕事をしているなら、「自分は才能を持っているんだ」と大いに評価しましょう。
才能は天才や秀才と何がちがうのか
「才能は天才や秀才と何が違うのか?」という疑問を持っている方もいるでしょう。
まず才能から解説すると、「才能とは産まれ持った素質や能力のこと。または後天的に獲得した能力」のことです。
一方、天才とは「天が与えた才」という言葉なので、産まれ持った資質や能力をさします。また、秀才とは一般的に学問などの分野でよく使われ、学問的才能のことを指します。
天才については教えなくても自然とできる人のことを指して、「天性の才能」という意味で使われることもあります。一方、「あの人は秀才だね」と使われるように、秀才については「自らよく学び習得する人」という意味で使われることもあります。
才能がないと思い悩んでしまう理由
自身に才能がないと、勿体無い考え方をしてしまう理由とはどんなものでしょうか。多くの人が才能に自信を持てない理由が、
- 評価者・評価基準がないから
- 他人と比較をしてしまう
- 自分の限界を設定してしまう
- 人に言われたから
の4つによるものです。
評価者・評価基準がないから
才能開花した人は他者からの評価で自分の才能に気づき、努力を始めた人がたくさんいます。
「先生がお前すごいぞ!と言ってくれたのが、本格的にやり始めたきっかけです」
「言われなければ、気づかなかったと思います」
という人は意外に多いのです。
特に、あなたが当たり前にしていることが他者より秀でた才能の場合、あなたにとっては普通のこと。他人から評価されるまですごい!と自覚することは難しいものです。
才能は他者より秀でた能力のこと。「偏差値50が普通」という基準があってはじめて「偏差値70はすごい!」と気づくことができます。比較対象や評価者、評価基準がなければ、自分の才能やその価値に気づくことはできないのです。
たとえばあなたの才能がトーク力だとしましょう。すると学校の成績やスポーツの判断基準では評価できないため、「みんな面白い奴だといってくれるけど、自分にはなんの才能もないな・・・」と感じてしまいがちです。しかし、トーク力がある人は営業や接客に向いています。このような場合は、あなたはまだ自分の才能を測る判断基準に出会っていないだけなのです。
他人と比較をしてしまう
他人と比較をすること。人間である以上、他人と自分を比べてしまうのは仕方のないことです。いつだって隣の芝生は青く見え、自分の芝生は枯れているように見えてしまいます。
しかし自分には枯れているように見える芝生が、実は隣人の目には「味わいのある色」「庭とマッチした色」と感じ、自分の庭では作り出せない色に見えているかもしれません。
人と比べても仕方ないとはよく言われますが、他人と比べるのは大変結構なことです。ただし、比べて自分の劣等感を育てるのではなく、人とは違う部分を認識し、良い点を認めるために比べましょう。
自分の限界を設定してしまう
例えば、絵で成功をしたいAさんには、目標の画家がいたとします。しかしどんなに頑張っても、目指す画家のようには絵が描けない……結果、自分には才能がないと思い込んでしまうのです。
この場合、努力を続ければ成功できる、というわけではありません。努力の方向性が間違っている可能性があります。
Aさんはそもそも、目標の画家と同じレベルに立つことがゴールだったのでしょうか。絵で成功したいのであって、その通過点が目標の画家の画力だったはずです。このように目の前の目標しか見えず、最終ゴールが頭から抜けてしまう人は多くいます。
絵でお金持ちになりたいのなら、目指す画家と同じ画力がなくても、今の画力にプラスアルファを施すことで、成功できる方法があったはずです。例えば、自分の絵のブランディングやマーケティング対象を変えるなどがそうです。「限界値に到達した」と思ったとしても、そこから新たに成功への選択肢を生むことができます。
人に言われたから
才能の芽を芽吹かせている途中で他人に批判され、挫折してしまう人も多くいます。他人の批判はナイフのようなもの、自信喪失や限界を思い知るといった、自分自身でつけた傷ではない分、立ち直るのは難しいものです。「こう言われたし、自分は才能がないのかも……」と思い悩み、結果として継続を諦めてしまう場合もあります。
しかし才能開発の専門家としていうなら、「人に言われたから諦める」「人に言われたら自分には才能がないと思う」という人は才能が開花しない人。羽生氏が語ったように、人から何を言われようが止められない情熱やモチベーションが才能開花の原動力だからです。
ただし、「他人に批判され、挫折しそうになっているけれど、諦めきれない」という思いを抱えているなら才能開花の芽はあります。
イギリスのオペラ歌手、ポール・ポッツは2007年、37歳でデビュー。アルバム「ワン・チャンス」は全英初登場1位、3週間連続で1位を記録しました。10歳から教会で聖歌隊として歌い始めた彼は「いつか満員のオペラハウスで歌いたい」という夢を持っていました。しかし、容姿や生い立ちのせいでいじめられ、歌をからかわれ続けられた結果、自信を持てない性格に。プロになる夢を諦め、携帯ショップの販売員をしていました。
そして年齢的な限界が迫ってきた2007年、妻の後押しもあり、イギリスのタレント発掘オーディション番組『ブリテンズ・ゴット・タレント』に出場。優勝を勝ち取り、プロデビューを果たしました。
他人の心ない一言で夢や才能を諦めるのはあまりに勿体無い。あなたの才能の守護神はあなた自身です。
批判には2種類あります。1つはあなたの成長を願っての辛口フィードバック。「基本がなってない」「考え方が間違ってるから向いてない」といった具体的な批判は貴重なアドバイスです。成長する糧として受け止めましょう。
一方で「へたくそ」「やめろ」といった、具体的に何がダメなのか指摘しない批判は、ただの野次です。目標達成中によく流れるBGMのひとつであり、聞き流せる精神的強さを鍛えるには絶好のタイミング。人より多く得るものは、人より多くやっかまれるものです。
言い訳で自分を守っている
人は弱いものです。壁にぶち当たるとついつい言い訳もしたくなるもの。そんな時、「私には才能がないから仕方がない」と言って自分を守りたくなる時もあります。
しかし、何の努力もせず、壁やスランプに一度も見舞われることなく才能開花した人はいません。その時、言い訳をして逃げてしまうのか、自分で自分の限界を設定せず壁を突破して行くかで才能が開花するかどうかが決まります。
言い訳が出てきた時は、今のやり方の限界がきた証拠。その時必要なのは諦めることではなく、学ぶことやクリエティブな発想や工夫です。
今できる範囲の中で何とかしようとするのではなく、知識を増やしスキルアップしていく。自分より成果を出している人から素直に学ぶ。そうすれば言い訳をする必要も、自分を守る必要も無くなります。
言い訳が出た時は、新しいことを学んだり、新しい経験を積むチャンスだと思ってください。
自分と向き合う時間がない
才能を見つけるには自己分析が不可欠です。そのためには一人静かに自分に向き合う時間が必要です。
やらなければいけない日々の業務や雑事に追われている毎日を過ごしていると、ついつい自分に向き合う時間を先延ばしにしてしまいます。自分の才能を見つけたいと思うなら、今すぐスケジュール表を開いて最低1時間を確保してください。
時間を確保できない本質的な原因は、自分に向き合うのが怖いからです。自分に向き合えば、長所も見えれば短所も見えます。自分の才能を見つけるには、その両方を受け止める勇気も必要です。
才能開発という視点からいうなら、長所を才能に変えて行くのが才能開発戦略で、効果的な時間の使い方です。一方で、短所については、自分にない才能を持つ仲間を見つけること。
謙虚さを忘れず上手にお願いできれば、相手も喜んでくれますし、感謝の気持ちも湧いて来ます。自分にない才能を持つ仲間を集め、最高のチームを作るきっかけにもなります。短所は悪いことばかりではありません。
才能が開花した後、傲慢になって失敗する人もいますが、それは自分の短所に目を向けていないから。短所を失敗の原因ではなく、最高のチームを作る原因にしてください。
才能の正体を正しく理解できていない
才能の正体は上記の通り、心的傾向にそって練習や行動を続けることで開花する能力のことです。ところが、自分の強みや才能を見つけるための自己分析法としては次のようなことを書き出す方法がよく紹介されます。
- 得意なこと
- できること
- 成果を出したこと
- 褒められたこと
- よく頼まれること
しかしこれられはすべて能力だけを見つける作業で心的傾向についてはわかりません。
すると書き出せたとしても「頼まれたらできるけれど、やる気になるわけじゃない」「そんな仕事ばかり振られたら、テンション下がるかもしれない」という結果に終わります。
才能を見つけるために正しい自己分析法は「できるし、やる気もわく」この2つを満たすことです。
才能を見つけて開花させる4ポイント
才能の正体や「才能がない」と思い悩んでしまう理由を理解すれば、才能を見つける方法や才能開花の方法も見えてきます。順番に紹介しましょう。
1)あなたの才能を見抜いてくれる人に出会う
自分の才能に気づくきっけは親や教師、コーチや上司からの評価です。つまりポイントは、あなたが日常的に接している人たち。どんな人に囲まれているのかが大切です。
あなたが日頃接している人たちが他人の長所を見る習慣を持っていれば、あなたの良いところを見つけ、評価してくれるでしょう。その言葉を素直に受け取り、長所を伸ばす努力をすれば才能開花していきます。
一方で、こういう人たちが周りにいないなら、
- 人間関係を変える
- あなたの才能や長所を見つけてくれそうな人に会いに行く
ことが大切です。
私たちはついつい身近にいて聞きやすい人に相談しがちですが、才能を見つけることが目的なら、その目的にふさわしい人に聞くべきです。
身近にそういう人がいないなら、才能開発のプロに才能診断を依頼するのがもっとも早く自分の才能を見つける方法です。私も才能プロファイリングというメソッドを使ってクライアントの才能診断を行っています。
2)モチベーションの源泉を見つけ、刺激する
才能を見つけた人や開花させた人は心的傾向にそって行動しています。心的傾向とは平たくいえば、あなたの心をもっとも突き動かす感情やモチベーションのこと。
自分のモチベーションを知り、刺激される仕事をしてれば会社に行くだけで、仕事を始めるだけで自然とやる気も湧いてきます。
お菓子作りが好きでパティシエになった人はお菓子作りをするだけで楽しいもの。
勉強ができなかった悔しさを乗り越えた人は、同じようにつまずいている人をサポートできれば最高に嬉しいものです。
才能開花する人はその仕事をするだけでモチベーションが自然と沸くので、無理なく継続することができます。
もしあなた今「モチベーションを上げないと・・・」と思っているとしたら、そもそも才能がないことに一生懸命取り組もうとしている可能性もあります。
モチベーションを刺激される仕事を選ぶこと。これは才能開花するための必須条件です。
モチベーションの源泉を見つける方法は無料動画セミナーで紹介しています。才能ディスカバリー体験セミナーでは私が簡易診断を行っていますので、興味があればご覧ください。
3)現在のレベルを把握し、次の一歩を見つける
才能やスキルが伸び悩むと「自分には才能がない」と思いがちです。しかし、実際のところは「才能がない」というよりも次の2つの原因が当てはまることが多いものです。
- 現在のレベルを把握していない
- 次にやるべきことをがわからない
才能と一言でいってもレベル感があります。スポーツで考えるとわかりやすいでしょう。
- 才能はあるが始めたばかりの初心者レベル
- 2軍で下積みをしているレベル
- ベンチには入れるがスタメンではないレベル
- レギュラー
- 他のチーム選手と比べても1、2位を争うレベル
ビジネスでも同じです。初心者レベルなのか。実務をこなせるレベルなのか。専門家レベルなのか。一流レベルなのか。まずは今自分がどのレベルにいるのか把握することが大切です。そうでなければ今やっても効果の出ない練習やトレーニングを選んでしまうリスクもあります。
現在のレベルがわかれば、次に何をすればいいのかがわかります。スキルアップできない原因や行動が止まってしまう原因の多くは、何をすればいいのかがわからないという知識不足のせいです。
現在のレベルを自己判断できない場合は、職場の上司や先輩など、あなたが伸ばしたいと思っているスキルや才能をすでに発揮している人に聞くといいでしょう。
4)成果を出している人はやっているが、自分はまだやっていないことを見つける
「現在のレベルも把握している」「様々な努力もしてきた」「けれど、なかなか伸びない」という場合は、自分より少し先を行っている人(ライバルに当たることもあります)はやっているが、あなたはまだやっていないことを見つけましょう。
最終的な結果は能力の大きな差というより、ちょっとした工夫、「微差」であることが多いものです。
どの分野でも成功の秘訣は観察から始まります。
観察して気づいた微差を取り入れトライ&エラーを繰り返す。トライ&エラーの回数が多ければ、才能が伸びるスピードも上がります。成功者の小さな習慣を取り入れるのも効果的です。
才能になり得ることを見つけた時にするべきこと
「これが私の才能かも!」と思うものを見つけたら、次は伸ばす段階。そのために必要なコツを3つ紹介します。
1)まずは実践してみる
まずはその才能を使っていきましょう。才能は使わなければ他者に気づかれませんし、評価されることもありません。ですから毎日その才能を使うこと。
ポイントは才能を使う頻度を増やすことです。頻度を増やすメリットは2つあります。
1つ目は才能を使う回数を増やせば、当然才能が伸びるスピードが上がります。
2つ目は使う回数が増えれば、周りの目に止まる回数も増えます。すると「あの人ははこれが得意なんだ!」と認知され、似たような仕事や案件を頼まれるようになります。その結果、さらに才能を使う回数が増え、伸びるスピードが上がり、評価も上がります。
これは才能開花の好循環です。そのためにもまずは実践し、才能を使う頻度を増やしましょう。
2)やり始めたことを継続する
才能を伸ばしてトップレベルを目指すには1万時間のトレーニングが必要だと言われています。そのために不可欠なのが継続力。ところが、「なかなか続かない」「三日ぼうずで終わってしまう」と悩むんでいる人もたくさんいます。
その原因は「続く仕組み」を持っていないからです。意志力だけで継続できる人は稀です。モチベーションも浮き沈みがあります。自分の力だけに頼っていてはなかなか続きません。
そこで続く仕組みを作りルーティン化するのが継続の秘訣です。
たとえば、あなたが営業の才能を伸ばしたいと思ったらアポ件数、面談件数に数値目標を作り、アポを取るためのルーティン作業を設定します。ルーティング化すれば面談予定が自然と入り、営業するチャンスを手に入れられるので、才能を伸ばしやすくなります。
あなたの才能が人を安心させるコミュニケーション能力なら、朝と昼、そして退社前に同僚や後輩、先輩、上司の顔を見渡し、不安そうな人をチェックするのをルーティング化。見つけたら声がけをするのを習慣にするといいでしょう。
3)独学ではなく人に教わる
才能をスピーディーに伸ばす秘訣は、自分より優秀な人から学ぶことです。経験値の少ない自分の頭で考えるより、すでに成果を出している人、自分より優れた才能を発揮している人からコツや秘訣を学び取り入れれば、圧倒的な時間の節約につながります。
この時邪魔になるのが余計な競争心やライバル心。競争相手を敵視せず、謙虚に学ぶ姿勢を保てば、圧倒的なスピードで才能を伸ばし成長することができます。
私は26歳でセミナー講師になりましたが、メンターがいたおかげで短期間で講師としての才能を伸ばすことができました。
教わる時のコツは、徹底的に真似ること。先達がその方法に至ったのは、長年の試行錯誤の結果。そこに未熟な自分の考えを入れて劣化させるのは愚の骨頂です。
自分の考えをいれずに、素直にその人が教えてくれた通りにやれば、いずれ秘訣の真髄を理解・習得し同じレベルの成果を出せるようになります。
自信を高める才能に関する名言
実際に才能がある、と評価された人たちの名言は、これから才能開花を目指す人たちにとって勇気となります。いくつか名言をご紹介しますので、心が折れそうな時に思い出してください。
- 「才能とは自分を自分自身を信じることです」 (ガラスの仮面・漫画)
- 「落ち込むことって才能だよね。落ち込まない人はそれでいいと思っているから、決して今より上にはいけない。才能があるから落ち込むんでしょ。」(竹中直人・俳優)
- 「才能とは何か?僕もときどき(そんなしょっちゅうではありませんが)それについて考えます。それで思うんですが、ものすごく特別な、巨大な才能を例外にすれば、何かに目標を定めて、ずっと努力し続けられる力こそが才能の中核ではないでしょうか。」(村上春樹・作家)
- 「天分は、持って生まれるもの。才能は、引き出すものよ。」(ココ・シャネル・ファッションデザイナー)
- 「努力せずに何かできるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうじゃない。努力した結果、何かができるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうだと思う。人が僕のことを、努力もせずに打てるんだと思うなら、それは間違いです。」(イチロー・野球選手)
- 「私の最大の光栄は一度も失敗しないことではなく、倒れるごとに起きあがることにある」 (ゴールドスミス・実業家)
才能の持ち主と評価されてきた彼らも、並々ならぬ努力をしたのが伺える名言です。心が折れるような体験を前にして、いかに強い意志を持って再び立ち上がれるかが、才能開花への別れ道といえるでしょう。
まとめ
自分には才能がないと諦め現状を受け入れている人は、自分の才能の源泉に気づいていないだけです。まずは自分の好きなものや、時間を忘れられるものから見つけてみましょう。
そして、その分野で天才と呼ばれる人たちがどのような努力をしてきたのか、また、今現在同じジャンルで成功を目指す人たちが何をやっているのか、調べてみてください。その上で「これなら自分でも何とかできるかも」という取っ掛かりがあったら、チャレンジしてみましょう。
もし、好きなものや夢中になるものを自分でも見つけられない場合、才能プロファイリングを検討してみてください。
自分には何もないと思っていたとしても、自分にしかできない何かが見つかるはずです。