野茂英雄から学ぶ、中高年からの才能開花で気を付けるたったひとつのこと

こんにちは! 才能心理学協会・認定講師で協会最年長の澤田浩一です。

 

前回、中高年からの才能開花のポイントは皆さんが持っている知識や経験の掛け算だと述べました。

例えば田代真一郎さんの場合は、「技術者の経験・知識 × 英語力」。

もちろんベースには才能の源泉、つまり自分が本当にしたいことは何かを明確にしておくことが前提です。

 

ところでこの知識や経験の掛け算をするときに気を付けるポイントがひとつあります。

それは「〇〇〇のような経験や知識はたいしたことがないから役に立たない」と自分では決して思わないこと。

皆さんが持っている知識や経験は大切な皆さん独自のリソース(資源)です。
皆さんが「役に立たない」と思った時点で皆さんのその大切なリソースは日の目をみることはありません。

 

このことを考えるとき、私は元大リーガーの野茂英雄氏を思い出します。

今では何人もの日本人が渡米して大リーグで活躍していますが、その流れのきっかけを作ったのが野茂さんです。

彼は子供のころから野球が好きで、父親とのキャッチボールで父親を喜ばせたくて、身体を大きく後ろにひねって投げるというトルネード投法を編み出しました。

そして社会人野球からソウル・オリンピックに出場し、そこから近鉄へ入団、ロサンジェルス・ドジャーズへ行き村上雅則以来31年ぶりの日本人二人目の大リーガーとなります。

当時の大リーグは選手と球団との間の労働争議の影響で野球ファンが球場から離れていた時期でした。

特異なトルネード投法で三振の山を築きくことで彼は注目を浴び、日本のファンを夢中にさせるのみならず、アメリカのファンを球場に呼び戻し、大リーグの救世主とまで呼ばれるようになりました。
さらに彼は大リーグで二度に渡りノーヒット・ノーランを達成するという偉業を成し得ています。

その活躍はそれ以降の日本人選手の大リーグへの挑戦という結果を生み、イチローや松井秀喜などの活躍につながります。

 

このような選手ですが、実は18年間のプロ生活の中で彼は選手として三度も死の淵から生還しました。

一度目は近鉄時代。肩の故障で一線級のピッチャーとしては使えそうもないと判断されました。ところがドジャーズに行き、開花します。

二度目はドジャーズ時代。肘の深刻な故障で投球内容に陰りが出てドジャーズを首になり、その後メッツとカブスを首になった後、ブリュワーズで復活します。

そして最後はメジャーのピッチャーとしては完全に崩壊し、マイナーリーグからベネズエラへ。

ところがここでも彼はあきらめずにカンザスシティでテストを受けるチャンスをもらい、わずか数日間ですがメジャーに復帰します。

 

もし彼が「もう役に立たない」と思って野球をやめていたら、これだけ長く野球を続けていられたでしょうか?
数日間とは言え、彼の最後の輝きはあったでしょうか?

 

「役に立たない」と思っているのは皆さんのビリーフです。

ビリーフとは人がそれぞれ意識的、または無意識的に正しいと信じている思い込みや信念、価値観のこと。

人は誰でも何かのビリーフがあります。ビリーフがあるからこそ人は人生の中でも前に進むことができます。

ですが時にビリーフは前に進むことを阻み、皆さんの可能性を塞いでしまうこともあります(才能心理学ではそれをメンタルブロックと言います。)。 

皆さんにはどのようなビリーフがあるでしょうか? そしてそのビリーフは皆さんの才能を阻むメンタルブロックになっていないでしょうか?

もし「これは自分のこれからの役に立たない」と思っていることがあれば、一度それを外してみてはどうでしょう。

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この記事を書いた人

精神科ソーシャルワーカーを経て、経理・総務・人事等の業務に従事後、2001年より計測器メーカー㈱サワダ製作所を経営、中小企業経営者のパートナーとして才能心理学、TOC、NLPを使った組織作り支援を展開。

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