この記事では、自己投資をはじめたい人に向けて、得られるメリットやおすすめの方法などを紹介していきます。
自己投資とは時間やお金をかけて、自分自身の能力を高めること。デジタル化やグローバル化が急速に進む現代では、自己投資を行い、時代に合ったスキルを身につけていくことが大切です。
また、自己投資で得たスキルが収入アップにつながることもあるでしょう。これから自己投資をはじめたい人は、ぜひご一読ください。
自己投資をするメリットを紹介
まずは、自己投資を行うことで得られるメリットについて見ていきましょう。
お金についての意識が変わる
生活していく中での支出は、「消費・浪費・投資」の3つに分けられます。
家賃や食費、光熱費などの生活に欠かせない支出である消費。衝動買いなど余分なものにお金を使いすぎてしまう浪費。そして、将来的なリターンを見据えてお金を支出していく投資です。
自己投資を行うには、本を購入したりセミナーに参加したりと、一定のコストがかかります。人によっては、費用を捻出するために、これまでの支出を見直す必要があるかもしれません。その結果として、お金についての意識が変わることも多いでしょう。
自分としっかり向き合うことができる
自己投資は、将来に向けた自分への投資です。どんなことをはじめるかは、「自分が何をしたいのか」「将来どうなっていたいのか」によって決めていきます。
そのため、自己投資をはじめることが、自分と向き合うきっかけになる人も多いでしょう。普段の生活だけでは気がつかない、自分の本当の気持ちを知れるチャンスです。
無駄な時間の削減に繋がる
自己投資には、時間も必要です。資格の勉強をする、スキルアップのための本を読む、セミナーに参加する。こうした意義のある時間を捻出するためには、これまでの時間の使い方を見直すことも大切です。
また、時間の使い方を見直すと、スキマ時間も自己投資に生かそうとする意識も芽生えやすくなります。そのため、無駄な時間を過ごすことが少なくなるでしょう。
自己投資に必要なポイントは?
自己投資をはじめる際には、注意しておきたいポイントがあります。これから自己投資を行いたい人は、次の注意点を確認しておきましょう。
スタートは早めに
自己投資は、早めにはじめるとさまざまな可能性が広がります。たとえば、転職市場のメインターゲットは、20代~30代です。そのため、20代で強みとなる能力を身につけたら、よりよい条件を提示する企業への転職も叶いやすくなるでしょう。
また、早めにスタートすればするほど、手にできるスキルの数も増やせます。1つのスキルでは突出していない人でも、複数のスキルを組み合わせることで、オンリーワンの能力を手にできるかもしれません。自己投資をはじめるなら、1日でも早くスタートしましょう。
長期的なプランを練る
社会人の自己投資は、短くても3ヶ月、長ければ1~2年ほどの時間が必要です。目指すスキルによっては、それ以上の時間が必要なこともあるかもしれません。そのため、自己投資の成功には、長期的な視野でプランを練っておくことが大切です。
まずは自己投資の期間や必要な金額、目的などを洗いだし、スキルを身につけるまでのスケジュールを確認しておきましょう。事前に長期的なプランを練っておけば、たとえ途中でつまずいても、計画・実行・検証・改善のPDCAサイクルを回すことが可能です。
やりたいことを実現するために必要なことをする
自己投資は、人生を豊かにするために行うものです。心理学者のマズローが提唱した「欲求5段階説」にもあるように、自己実現に向かって努力することで人はより大きな原動力を手にします。
やりたいことを実現するために、必要な自己投資は何か。自身のもっているスキルや才能と照らし合わせながら、必要な自己投資を選ぶことが大切です。
必ず「リターン」を意識する
自己投資には、お金も時間もかかります。そのため、「かける費用や時間に見合った効果がでているか」という費用対効果をしっかりと考えながら、自己投資を行うことが大切です。自己投資に失敗しがちな人は、このリターンの意識がなく、後先考えずに行っていることが多いでしょう。
リターンに対する意識が希薄だと、無駄なお金と時間を使ってしまうことも少なくありません。投資した分、もしくはそれ以上のリターンを、必ず手にしようとする意識が不可欠であることを覚えておきましょう。
自己投資を成功させる秘訣
自己投資を成功させるためには、いくつか確認しておくことがあります。自己投資をスタートさせる前に、次の3つの秘訣を確認しておきましょう。
目的は明確に
「なんとなく将来が不安だから、とりあえず資格をとっておこう」と、自己投資をはじめる人も少なくありませんが、あいまいな目的は成功の妨げになります。自己投資をはじめる前に、「なんのために自己投資を行うのか」、目的を明確にしておきましょう。
たとえば、「流行っているから」という理由だけでプログラミングを学んでいると、途中で挫折してしまい時間やお金を無駄にしてしまうことがあるかもしれません。目的を明確にすることで、自分の人生にプラスとなるような自己投資を行っていきましょう。
もっとも適切な方法を選択する
自己投資は、将来的な収入を増やすための支出です。しかし、中には適切な手段を選べていないために、出費のほうが大きな自己投資をしている人もいます。
たとえば、転職を目的とした資格取得ならばやみくもにたくさんの資格を取るよりも、転職エージェントに相談して市場価値が高まりやすいものを教えてもらったほうが効率的です。転職先が期待する資格をもっていたほうが、信頼も得られやすいでしょう。限られた時間とお金を、効果的に使える方法を選ぶことが大切です。
何はなくとも「行動」すること
少々耳の痛い話ではありますが、自己投資に失敗しがちな人の多くは、行動を起こしていないために現状を変えられていないことが少なくありません。とくに、自己投資の準備段階といえる、セミナーへの参加や情報収集だけで満足しているケースが多いでしょう。
インプットした情報をアウトプットして、誰かのためになるよう行動すること。それらの行動が、自分の収入や利益へとつながります。この段階まで到達して、初めて自己投資の成功といえることを忘れずに行動していきましょう。
ビジネスに役立つおすすめの自己投資法4選!
ここからは、ビジネスパーソンに役立つおすすめの自己投資方法を4つ紹介していきます。自分のビジネスにプラスとなるような自己投資方法を選びましょう。
TOEICの高スコアを目指す
グローバル化に伴い、英語を使いこなすことはさまざまな業種で求められるスキルです。実際に昇進の基準として、TOEICの高スコアの取得を設けている企業も増えています。
また、英語のサイトが読めると、日本語のサイトの約14倍もの情報が得られるというデータもあります。転職の際に有利に働くこともあるため、早めに身につけておきたいスキルでしょう。
プログラミングスキルを身につける
コロナ禍により、ますますITサービスやIT技術の市場は急成長を遂げています。今後も、Webを用いたビジネス展開は欠かせないものになっていくでしょう。そうした背景もあり、プログラミングスキルの需要は今後も伸びていくことが予想されます。これから身につけていくスキルとしても適しているでしょう。
また、プログラミングに限らず、これからの時代にはIT関連への自己投資は実を結びやすいといえます。外注するWeb会社との打ち合わせがスムーズに行える程度の知識をもっておくと安心でしょう。
経営分析ができる程度の金融リテラシーを身につける
経営分析ができる程度の金融リテラシーを身につける
ビジネスを行う上で、お金の流れが理解できる人は重宝されます。そのため、取引先の経営分析が行える程度の金融リテラシーは身につけておきたいものです。具体的には、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書などを分析できるスキルを身につけておきましょう。
このほか、会計や税金などの知識、インフレ・デフレや金利変動が社会に与える影響などへの理解を深めておくことも大切です。
マーケティング業務に必要なスキルを身につける
サービスや商品を購入してもらう仕組みをつくるマーケティングスキルは、どんな企業でも求められるスキルです。そのため、マーケティングのスキルが身につけば、市場価値も高まりやすいといえます。
市場調査やデータの分析、企画・プレゼンなど、多岐にわたるスキルがマーケティング業務には必要です。このほか、契約や法務の知識もあるとトラブルにも対応しやすいでしょう。
経営分析とマーケティングに関しては自社や同業他社の取り組みを調べていけばスキルアップにつながります。今の仕事を通じて学ぶのも良い方法です。
リターンを得られる自己投資の考え方
オススメの自己投資法4選を紹介しましたが、これらはいわゆる定番スキルです。しかし、定番だけをマスターしてもあなた独自の強みや売りは作りにくいものです。リターンを得るには、あなたにしかできないことを手に入れる必要があります。
そのためにはスキルの掛け算で強みや売りを作ることです。
たとえば、技術職のクライアントがいました。理系の学部を卒業した彼は希望通りの技術職につけたのですが、配属先を見渡せば彼より優秀な人たちばかり。「とても叶わない」と入社してすぐに絶望したそうです。
そんなある日、社内の営業マンが「取引先の担当者が技術的なことを聞きたがっている。誰かついて来てくれないか?」と訪ねて来ました。そこで同伴し、取引先の担当者に説明すると、「とてもわかりやすかった。その商品でお願いします」と即決してくれました。
一般的に技術職の人は素人にわかりやすく説明するのが苦手なものです。プレゼン能力やコミュニケーション能力を磨くことで、彼はその後、「技術もわかる営業マン」としてトップセールスマンになりました。
技術職の人の中にはコミュニケーションが苦手な人もいます。誰もやりたがらない仕事は競争相手がいないということ。強みや売りを作りやすい場所でもあります。
成果を出した人は少しの工夫で他者とは違うことをしています。定番スキルはしっかりと押さえながら、あなたが独自の強みと売りを作りましょう。
まとめ
これからの時代に求められる人材であり続けるためには、適切な自己投資が欠かせません。1日でも早く自己投資をはじめることが大切です。
ただし、セミナーへの参加や本を読むなどインプットだけで自己投資を終わらせてしまっては意味がありません。自己投資したことで身につけたスキルを、しっかりとビジネスに生かすことで、人生を豊かにしていけるよう行動していきましょう。