部下が仕事を覚えられない原因は?おすすめの対処法を紹介

部下が仕事を覚えられない原因は?おすすめの対処法を紹介

この記事では仕事をなかなか覚えられない人の原因や対処法について紹介します。職場では仕事をテキパキできる人もいれば、何度聞いても覚えられない人がいるなどさまざまです。

仕事を覚えられない人の特徴や原因を理解し、今回紹介する対処法をぜひ試してみてください。スムーズに仕事ができるように人に生まれ変わるかもしれません。

目次

仕事を覚えられない人の特徴は?

部下に仕事を何度教えても覚えてくれないという経験はありませんか?実は、部下にとってその仕事が向いていないということではなく、違う側面が育っていないからかもしれません。ここでは、仕事を覚えられない人の特徴について紹介します。

仕事を覚えられない人の特徴

この特徴をもとに、足りない部分を育ててあげれば、少しずつ改善してくる可能性があるでしょう。

責任感があまりない

仕事に対する責任感があまりないのでは、と感じることはありませんか?その場合は、「もし失敗しても誰かがフォローしてくれるだろう」や「自分には直接関係ない」、「他の人がチェックするだろう」という気持ちが前面に出てしまい、仕事や同僚への甘えが出ている可能性があります。

たしかに職場内で同僚をフォローすることは大切なことですが、それではいつまでたってもその社員が成長することはありません。まずは責任感を持ってほしい人に、仕事を任せるのも1つの方法です。ただ初めから重大な責任を負わせる必要はありません。ほんの些細な仕事でかまわないので、「自分の力で最後までしっかりやり遂げた」という達成感を得ることで少しずつ変わっていくでしょう。

仕事内容に興味を持っていない

人は好きな事柄であれば、「どうしてこうなるの?」と探求心を持って取り組むはずです。そして自分から調べたり相談したりすることで、知識を得て仕事も自然と覚えていきます。

反対に仕事内容に興味がなければ、そういった探求心が生まれないため、仕事を覚えられないケースもあるでしょう。どうしても向いていないのであれば、他の仕事を任せるのも良いかもしれません。

しかし、少しでも興味のある仕事であれば、まずは目の前にある仕事に興味を持って取り組めるように業界について調べてみるなどの行動に移すはずです。

仕事の意図を理解していない

依頼された仕事の意図を理解していないために、どこか的を射ていないと感じる状況に陥るケースもあります。そういった場合では、依頼する仕事の意味や背景を丁寧に説明すると理解しやすくなるでしょう。

また、依頼した仕事が最終的にはどんな仕事につながるのかを理解できれば、仕事に対し前向きな気持ちを持てるようになるはずです。こういった意図や背景を知らないと「ただ作業をさせられているだけ」という認識になるため、時間を無駄に過ごしてしまいます。

優先順位をたてられない

仕事では、さまざまな作業を同時に行わなければならないことが多々あります。その場合、どれを優先的に行うのかを考えなければ効率良く作業ができません。つまり、仕事を覚えられない人の中には優先順位をたてるのが苦手な人がいるのです。

優先順位をたてるのが苦手な部下に気づいた場合には、慣れるまで一緒に計画をたててあげるのも良いでしょう。その他には、「こういったポイントを意識して優先順位をたてたら良いよ」など具体的に指示をしてあげると理解しやすくなります。

仕事ができない部下に対してのNG行動は

仕事を覚えられない人に対するバッシングばかりしていては、その人は畏縮してしまうばかりです。すると、せっかく学ぼうとしても質問しづらくなりさらに仕事が滞ることも。ここでは、仕事ができない部下に対してのNG行動について紹介します。これを機に、普段NG行動をしていないか考え直してみてください。

仕事ができない部下に対してのNG行動

否定ばかりする

上司だからといって、すべての行動が正しいわけではありません。たとえば、部下がこれまでの方法とは別の方法でアプローチを始めた場合に、「それではダメだ」などと否定していませんか?部下の仕事ぶりや判断に対して否定ばかりしていると、部下は自信をなくしたり、上司に怒られまいと指示を待つだけの人になったりします。

それでは部下の成長は望めません。部下が成長してくれれば、上司としての評価もアップするはずです。否定するばかりではなく、部下の意見をしっかり聞いてアドバイスを加えるようにすると良いでしょう。

上司の立場を放棄し、部下の管理をしない

何度いっても仕事を覚えないからといって、その部下を放置していませんか?上司は部下を育てる役割があります。たしかに何度も指導したのにも関わらず、思ったように仕事を覚えてもらえないとなると、精神的にも肉体的にも疲弊するかもしれません。しかしだからといって、育てる役割を放棄してしまうのは違います。

仕事を覚えられない部下をそのままにしてしまうと、その部下はずっと仕事ができないままです。また、質問をしたくてもしにくい環境になってしまうでしょう。部下が相談しやすい環境を整えるのも上司の仕事です。

まずは上司である自分が仕事をやってみせ、自分がチェックできる範囲で部下に仕事をさせてみましょう。それが上手くいけば部下に全部任せるといった具合に、順序だてて行っていくと部下も理解しやすいですよ。

仕事をすべて自分でやってしまう

「部下に仕事を任せるより自分がやった方が早い」と思って、自分ですべての仕事をやっていませんか?これをしてしまうと、部下が仕事を覚えないばかりか自分にも負担がかかってしまいます。

また、これでは上司の気持ちを理解する部下は生まれないでしょう。そうすると、部下は上司の気持ちが、上司は部下の気持ちがわからず、オフィスがバラバラな状態になってしまいます。

誰しも初めての仕事やあまりしたことのない仕事には時間がかかってしまうものです。その点を理解した上で、部下を育てる意味も込めて仕事を部下に任せるようにしましょう。

イライラしたような対応をする

何度も同じことを聞かれると誰しもイライラするものです。しかし上司がイライラしていると、職場の雰囲気が悪くなるだけでなく部下が畏縮してしまいます。そういったピリピリとした空間でも仕事ができる人もいますが、その雰囲気にのまれて集中力が切れ、ミスを連発する部下も出てくるでしょう。

ミスが増えればまた上司が怒り、その部下は悪循環に陥ってしまいます。上司はイライラせず、常に平常心で部下の対応をするように心がけましょう。そうすれば、職場の雰囲気も良くなり相談しやすい環境になっていくはずです。

仕事を「覚えてもらう」ために意識すべきこと

最後に、仕事を覚えてもらうために意識しておきたい3つのことについて紹介します。

仕事を「覚えてもらう」ために意識すべきこと

新しい仕事は、平均7回教えること

コーチングやマネジメントの世界でよく用いられる「新しい仕事は平均で7回教えること」という言葉をご存知ですか?これは記憶の定着に必要な回数で、言語的な情報は平均して7回聞かないと記憶に残らないというある研究によるものです。

言葉と仕事は違うと感じるかもしれませんが、たとえば書類作りをイメージしてください。初めのうちは必要な項目の抜けがあったり誤字脱字があったりするかもしれません。

しかし何度か繰り返すうちにミスに気づくようになったり抜けを防げるようになったりするでしょう。1回で完璧に仕上げられるようになるまでを考えると、7回ほど経験する必要があると感じるはずです。部下の指導では少し気長にサポートすることを意識しましょう。

アフォーダンス理論を適用する

知覚心理学者のジェームズ・ギブソンが提唱する「アフォーダンス理論」を活用するのもおすすめです。アフォーダンス理論とは、見ただけで直感的に知覚するというもの。

たとえば何度注意しても資料を斜めにコピーしてくる部下がいたとします。その人は注意されているものの、真っすぐコピーできていないと感じにくいのかもしれません。そういった人には、方眼状の模様があるファイルに資料を入れるようにいうと、目盛りによって文字が斜めになっていることに気づきやすくなるでしょう。

このように、直感的に理解できるような工夫をすることもおすすめです。

「違和感」を抱くような習慣を構築する

イレギュラーなことがあった場合に、「まあ良いか」と済ませるのではなく違和感を抱くような習慣を構築する方法も有効でしょう。たとえば先ほど紹介した資料を斜めにコピーする件ですが、依頼された部下にとっては違和感がないためそのまま提出することになります。

これは人の性格にもよるものもあるため、直してほしいと思うなら斜めにならないようにコピーすることを習慣化させる必要があるでしょう。一緒にコピーのやり方をチェックしたり、プリントが終わったら最終チェックしたりなど、サポートしてみてください。 ある程度習慣が身につけば、ちょっと変化があったときに違和感を抱いて修正してくれるはずです。

まとめ

「部下がなかなか仕事を覚えられない」と嘆いている人や「自分はどうして仕事が上手くできないのだろう」と落ち込んでいる人も今回の記事を読むことで、何かしらの原因を見つけることができたのではないでしょうか。

仕事を覚えられないことには原因があります。今回紹介した知識をインプットして、ぜひ対処法を実践してみてください。インプットだけでなく行動することで、人は成長しさらなる飛躍が期待できるでしょう。

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この記事を書いた人

才能 プロファイラー/才能開発コンサルタント。
「クライアントを経済的・精神的に最も豊かにする才能開発」がモットー。
著書「才能が9割 3つの質問であなたは目覚める」、「自分の秘密 才能を自分で見つける方法」(経済界)

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