この記事では、ビジネスのスキルアップに役立つ心理学系の資格について詳しく解説していきます。心理学系の資格を取得することで、自分自身の仕事の実績を上げることができたり、会社の業績アップに繋がったりする場合もあります。
今回は、数ある心理学系の資格の中から、特におすすめのものをピックアップしてご紹介。ビジネスでさらに高みを目指したい、ステップアップしたい、と思っている方は、是非参考にしてください。
キャリアコンサルタント
最初におすすめする、スキルアップに役立つ心理学系の資格は、キャリアコンサルタントです。キャリアコンサルタントの概要及び、資格がビジネスにどのように役立つのかをご紹介しましょう。
キャリアコンサルタントとは
キャリアコンサルタントとは、個人の特性や価値観、能力、興味をもとにして、その人に適した職業の選択、スキル活用の指導、能力開発の援助などキャリアコンサルティングを行う仕事です。
キャリアコンサルタントは、平成28年4月から、国家資格となっています。国家試験に合格し、キャリアコンサルタント名簿に登録することで、初めてその肩書きを名乗れる「名称独占資格」です。
キャリアコンサルタントの資格は、5年ごとの更新が必要となります。そのため、常に最新の知識や技能を身につけておかなければなりません。
資格取得のメリット
キャリアコンサルタントの資格を取ることで、自分の能力や適性、関心などに気づいて、自己理解を深めることができます。また、自分に合った職業や、部署などが明確に判断できるので、自分に適した仕事を主体的に選択できるようになるでしょう。
また、企業においては、従業員のキャリアプランを明確にしたうえで、必要な技術や知識、仕事の選択や資格の取得を支援できるようになるので、従業員のキャリア形成支援者として後進の指導にあたることができます。
キャリアコンサルタントの資格を取ることで、企業において「適材適所」な人員配置ができるようになるため、自分自身だけでなく、会社全体の満足度や職業能力が向上します。その結果、企業の生産性もアップする、というメリットも生まれるでしょう。
産業カウンセラー
産業カウンセラーも、スキルアップにおすすめの心理学系の資格です。産業カウンセラーの概要及び、資格取得のメリットを解説しましょう。
産業カウンセラーとは
産業カウンセラーとは、端的に言うと、「職場でカウンセリングを行う」仕事です。
心理学的な手法を用いて、ビジネスマンが抱えているさまざまな悩みや問題を、自分自身で解決できるように援助するのが、主な業務です。援助の内容は、メンタルヘルスの問題だけでなく、キャリア開発の援助や、職場での人間関係の開発にも及びます。
資格取得のメリット
産業カウンセラーという資格は民間の資格なので、この資格を取得したからと言って、カウンセラーの専門職に就けるわけではありません。
しかし、職場のメンタルヘルスのニーズも高まっている昨今、心理アセスメントの知識が必要とされる産業カウンセラーは、重宝される資格のひとつであると言えるでしょう。
産業カウンセラーの資格を取ることによって産業保健の知識が身につくので、部下のメンタルヘルス対応力がアップするだけでなく、社内でメンタルヘルス担当の業務に就くことができるなど、仕事の幅が大いに広がります。
また、人事の責任者となったときや社員と面接を頻繁に行う管理職に就いたときには、資格取得の際に学習した内容が大変役に立つでしょう。
NLPプラクティショナー
NLPプラクティショナーとは、端的に言うと、NLPの基礎を身につけるための資格です。NLPとは「神経言語プログラミング」とも言われており、人とのコミュニケーションが円滑になる効果がある、と言われています。
NLPプラクティショナーの資格を取得することで、主に以下のような内容を学習することができます。
- 自分の心理的、身体的状態を把握することで感情や思考を整理する
- 他人の心理を理解して、コミュニケーション能力を向上させる
- セルフイメージを向上させ、問題解決能力や目標達成能力を向上させる
- コンプレックスやトラウマを解消したり軽減したりして、感情をコントロールする
つまり、影響力や存在感、説得力を高めることで、目標達成や問題解決能力を身につけたい人や、他の人からの信頼を獲得することで円滑な人間関係を構築したい、という方におすすめの資格だと言えるでしょう。
資格取得のメリット
NLPプラクティショナー資格取得の最大のメリットは、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力の向上が期待できる点です。
他の人の心理を理解して、コミュニケーションを円滑に図れるようになるので、他者からの信用を得やすくなるでしょう。
また、説得力や影響力も向上するので、営業やプレゼンテーションなど、自分自身や商品を売り込むスキルも大幅にアップします。 さらに、NLPプラクティショナーは、履歴書や名刺に記載することができる資格です。
NLPに関する資格を取得しているということは、コミュニケーションスキルを積極的に磨いているというアピールにも繋がり、面接官が心理学に詳しければ転職活動等の際に有利に働くでしょう。
ビジネス心理検定
ビジネス心理学をしっかり身につけて、スキルアップに活かしたいと考えている方におすすめなのが、ビジネス心理検定です。
ビジネス心理検定とは
ビジネス心理検定とは、人材育成や経営といったマネジメント及び、営業、販売、消費行動といったマーケティングの心理ノウハウをビジネスへと応用できるプロフェッショナルを目指す検定試験です。
ビジネス心理検定には、初級・中級・上級・上級特別の4つの級があります。上級以上は、人事心理、営業心理、経営心理、広告心理の4部門の試験が行われます。
試験は初級からランクアップしていきますが、3年以上の実務経験がある専門家の場合は、飛び級制度として、上級特別試験が準備されています。
資格取得のメリット
ビジネス心理検定は、さまざまな心理学系の資格の中でも、学んだことをビジネスに活かしやすい資格だと言えるでしょう。
ビジネス心理を学習することで、コミュニケーション能力が向上するだけでなく、潜在意識を上手に引き出して活用できる術を学ぶことができるので、ビジネスマンとしての在り方や、仕事のやり方がより良く変化します。
また、ビジネス心理学とは企画発想や組織のチームワーク、人材開発、交渉、営業、広告効果、顧客分析など、ビジネスシーンに応じた顧客の心理を対象とした、ビジネスで成功するためのビジネス力を課題とした心理学です。そのため、人材開発や経営改善をするコーチングやコンサルタントのプロとしてのスキルを習得できます。
さらに、上級試験に合格すると、講師やビジネス心理コンサルタントとしての道も開けるため、キャリアアップが叶う可能性もあるでしょう。
まとめ
心理学系の資格を紹介しましたが、ただやみくもに心理学系の資格を取得したところで、そのすべてがビジネスに活用できるとは限りません。
大切なのは、自身のスキルアップに役立つ資格はいったい何なのかを見極めること、そして、取得した資格をどのように活用するのかを考えることです。資格を取ることは、スキルアップへの第一歩に過ぎない、ということを心得ておきましょう。
