ビジネスに差をつける「説得力」|相手を動かす心理テクニックとは

今回は、ビジネスに役立つ、説得力アップにつながる有効なテクニックをご紹介しましょう。説得力は、ジャンルに関係なくほとんどのビジネスシーンで重要な役割を果たします。うまく相手を説得することで、新しいビジネスチャンスが掴めたり他企業や同僚との良好な関係を築けたりと、メリットが満載です。相手の心をうまく動かす、説得力をアップさせるテクニックを身につけて、周囲との差別化を図りましょう。

目次

「説得力」の重要性

説得力があると、相手の理解や共感、納得を得やすくなり、ビジネスを円滑に進めることができます。ビジネスシーンにおいては、最も重要なコミュニケーション能力のひとつとも言えるでしょう。

うまく説得をすることで相手の心を動かしやするため、無理矢理「YES」と言わせるのではなく、快く「YES」の返答をもらうことができるはずです。そのため、新たなビジネスチャンスの獲得や企業内でのチーム一致団結、自分自身のキャリアアップなどにも役立ちます。

説得力がある人の話し方の具体的特徴

実際に説得力のある話し方をしようと思っても、どんな話し方に説得力があるのかがわからなければうまくはいきません。そこでまずは、説得力がある人の話し方にはどんな特徴があるのかをチェックしていきましょう。

落ち着いてゆっくり話す

説得力がある話し方をする人の特徴は、なんといっても落ち着いてゆっくり話すこと。せっかく話をしていても、早口で何を言っているのかがわからなければ意味がありません。説得力がある人は、相手に自分の考えがしっかり伝わるよう、聞き取りやすい速さを意識して話しています。

自分の言葉に自信をもって話す

自分の言葉に自信をもって堂々と話す人は、説得力があるケースが多くあります。なぜなら自信がある話し方や表情は、相手を安心させ、信頼してもらいやすくなるからです。同僚同士での会話ではもちろん、大切なプレゼンや取り引きシーンなど緊張する場面でも、動じることなく自信をもって話す人は、説得力がある人と言えます。

数字・実績を使用して話す

説得力がある多くの人は、具体的な数字や実績を交えて話すことがほとんどです。ビジネスにおいて、数字や実績はその人のスキルや会社の業績などが目で見てわかりやすい要素。そのため、具体的な数字や実績を交えて話す人は、相手からの信頼を得やすく、自然と説得力も高くなるというわけです。

相手の立場に立って話をする

説得力がある人は相手の思いを汲み取って尊重し、他人の考えを否定することはあまりありません。つまり、相手の立場に立って話をすることができる人のこと。そんな人間的に魅力がある人から説得されると、快くYESと言ってしまいますよね。説得力がある人は、自分の意見だけを押し通そうとするのではなく、相手の立場も考慮した話し方をします。

説得力を高めるために必要なスキル

続いては、説得力を高めるために必要なスキルをご紹介しましょう。

交渉スキル

説得力が試されるシーンとして想定されるのが交渉場面。企業同士の取り引きシーンが代表的です。取り引きを行う際、相手にメリットを感じさせる内容を提示しなければ、説得は成功しません。

例えば、相手のニーズをしっかりと把握し、自社の提案を受け入れてもらえるようなメリットをわかりやすくまとめて伝えることが大切です。ときには、説得する側として妥協点を見つけておくことも説得力を高めるために重要なポイントです。

対人スキル

説得力を高めるためには、対人スキルも磨いておきましょう。対人スキルとは、周囲の人たちと前向きに関わることで良好な人間関係を築くことを指します。人は好印象が得られる相手のことを信頼して同意しやすいと言われているため、この対人スキルをうまく活用することで自然と説得力もアップするはずです。

対人スキルをアップさせるための具体例としては、自然体を意識した振る舞いを心がける、なるべく笑顔で対話する、思いやりをもって周囲と関わるなどが挙げられます。

コミュニケーション能力

コミュニケーションとは、自分の気持ちや考え、価値観などを相手にうまく伝える能力のこと。そんなコミュニケーション能力は、説得力の根本とも言えるスキルです。コミュニケーション能力が低いと、相手とうまく話すことができず、説得するシーンまで進めません。まずはしっかりとコミュニケーションを図って、信頼を得ることが大切です。

上手なコミュニケーションを経て信頼を得たら、自分の思いが相手に伝わるよう、わかりやすい言葉を使ったり、身振り手振りを交えて話したりしてコミュニケーションをとることを意識しましょう。

傾聴力

傾聴力とは、相手の話をしっかり聞くスキルを指します。一方的に意見を話すだけではうまく相手を説得することはできません。まずは、相手の話にしっかりと耳を傾け、望んでいることや不安に感じているポイントなどを汲み取りましょう。 例えば、何を重視しているのか、どういったメリットがあれば納得してもらえるのかなどを聞き出すと良いでしょう。相手の思いを理解したうえで説得すれば、同意を得られやすくなります。

論理と推論

説得したい内容の筋道をはっきりさせておかなければ、相手からの同意はなかなか得られません。論理的な選択肢だと感じてもらえるよう、見解の裏付けやメリットなどをまとめておきましょう。

具体的には、過去の実績や最新のデータなどをまとめておくと効果的です。また、説得したい内容の事業内容を実施した場合の売上高など、その先の未来を予想した推論も付け加えて説得すると、より相手の心を掴めるはずです。

心の知能(EI)

心の知能とは、自分や相手の感情を知覚したり、自分の感情をコントロールする知能のことです。相手の感情や気持ちを表情や声から汲み取ることができれば、不安に感じている点などを探ることができ、その問題点を解決できる補足を加えることでうまく説得できるでしょう。

例えば話している最中に、相手が顔をしかめたり目を合わせなかったりした場合は、不安や不満を抱えている可能性が高いと言えます。これらの表情が見られた際には、相手が安心できる解説や打開策を付け加えて説得すると良いでしょう。

説得力がアップする心理テクニック

説得力の向上に役立つ心理テクニックもいくつか存在します。ここでは、説得力がアップする代表的な心理テクニックを4つご紹介しましょう。

アズ・イフ・フレーム

アズ・イフ・フレームとは、説得する際に「もしも」という言葉を含む質問を投げかけて、可能性に目を向けやすくする心理テクニックです。

「もしも売り上げ目標を達成できる自分なら、どのような行動を起こすか」「もしも上司の○○さんなら、どんなふうに考えて実行するのか」などのように説得を進めると、YESという返事を前提としたプラスの会話に運びやすくなります。

また、「もしも」という言葉が不安を軽減してハードルを下げてくれるので、説得をする際に効果的です。

LABプロファイル

LABプロファイルは、言動から相手の思考を把握することを指します。瞬時に相手の思考パターンがわかるようになることで、より心に刺さる言葉を投げかけられるようになる心理テクニックです。

このLABプロファイルを説得に活用するには、まず、問題回避を重視しているか、目的志向を重視しているのかを見極めます。

例えば「あなたにとって信用はなぜ大切なのですか?」などと質問します。相手が「自分の価値を下げかねないから」と言った場合は問題回避重視、「信頼を得ることで自分の価値が高まるから」といった内容であれば目的志向重視。問題回避を重視している人には解決策を提案し、目的志向を重視している人には、どんな未来を想定しているのかを詳しく解説しましょう。

このように、何気ない質問から相手の思考の傾向を読み取り、相手が好む言葉を選んで話すことで、より心に響く説得が行えるようになります。

クライテリア/バリュー

説得によって相手の心を動かすには、クライテリア(判断基準)とバリュー(価値観)を把握することが大切。また説得する内容が、相手の価値観を満たす内容であるかどうかが重要です。

例えば「車を購入する際に重視することは何ですか?」と質問します。車を買う際にデザインを重視する人、性能を重視する人、価格を重視する人といったように、価値観はさまざま。

相手が何を重視しているかで、説得する際の言葉が変わってきます。デザインを重視するならデザインの良さを伝える、性能を重視しているなら便利なシステムを紹介するといったように、相手の価値観を満たせる内容について説明し、説得することでYESの返事がもらいやすくなります。

相手の価値観を満たして説得を成功させるために、事前にリサーチを行い、何を大切にしているかを把握しておきましょう。

ミルトン・モデル

ミルトン・モデルとは、相手に抵抗を感じさせない言い回しのことで、自然とYESと言ってしまうような言葉の使い方を指します。

例えば、自分の見栄えが良くないと思っている場合に目の前にいる人から「素敵なお顔立ちですね」と言われると、恥ずかしさや抵抗を感じることがほとんどです。ですが、第三者目線で「○○さんが素敵なお顔立ちと言っていましたよ」と言われると否定しづらくなります。

また、「サインをするのは商談の最後に…」なとど、YESの返事を前提として説得を進めると、無意識に相手も商談がまとまる前提で話をするようにシフトできるはずです。このように、ミルトン・モデルをうまく活用することで、相手の共感を得やすくなり、ナチュラルに説得力をアップさせることができます。

まとめ

説得力を知識として身につけるだけでは意味がありません。身につけた知識を具体化し、行動に移してしっかりビジネスの場で活かすことが大切です。身近にいる説得力がある人の話し方をマネしてみるのも説得力アップを目指すためには良いでしょう。ご紹介したテクニックを交えた会話を意識して、日々ビジネスに励んでみてください。毎日の積み重ねが、あなたを説得力のある人に成長させてくれるはずです。

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この記事を書いた人

才能 プロファイラー/才能開発コンサルタント。
「クライアントを経済的・精神的に最も豊かにする才能開発」がモットー。
著書「才能が9割 3つの質問であなたは目覚める」、「自分の秘密 才能を自分で見つける方法」(経済界)

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