自己投資とは、自分自身に時間とお金を投資し、将来の可能性を広げることです。しかし、具体的な自己投資の方法や進め方が理解できていない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、自己投資の種類やメリットについて、詳しく解説していきます。自己投資にかけた時間やお金を無駄にしないための注意点にも触れるので、自己投資する前の参考にしてみてください。
自己投資とは?
自己投資とは、言葉の通り自分に対する投資です。自分を成長させ将来的に利益を得るために、資産である時間やお金を費やすことを指します。自分の能力や人間性を成長させるという目的でなければ、自己投資とは言えません。
自己投資で得られる利益は、人によって異なります。例えば、「年収1,000万円以上」という仕事での利益を目指す人もいれば、「年齢を重ねても美しい容姿」「健康な体」「自分に自信を持つ」などといった目的もあるでしょう。自分の理想を目指して自分に投資するのであれば、努力の方向性はさまざまです。
自己投資の具体的な種類4つ
自己投資にはさまざまな方法がありますが、具体的には以下の4つに分類できます。
専門的な資格やスキルを取得する
自己投資としてイメージしやすいのは、専門的な資格やスキルの取得です。例えば看護師や税理士、美容師、社労士、行政書士といった、資格がなければ就くことができない職種が挙げられます。
仕事に直結するような専門的な資格やスキルを取得することで、転職の糸口をつかむことができるでしょう。とはいえ、学校などに通い数年単位で、かつ本気で取り組まなければならないため、相応の時間とお金もかかります。難易度が高いですが、興味のある仕事があるならチャレンジする勇気も大切です。
かかる費用の一部を負担してもらうことのできる「専門実践教育訓練給付金」が利用可能な資格もあるため、事前にハローワークに確認してみるのもいいでしょう。
プライベートや趣味に投資する
自分の趣味に投資するのも、自己投資の方法のひとつです。スポーツ、音楽、料理、ハンドメイドなど自分が夢中になれることを見つけ、その道を究めるつもりで投資してみるのもいいでしょう。プライベートの充実は、人生の満足度を高めることにもつながります。
最近は仕事とプライベートの境目がなくなりつつあり、趣味をビジネスにしている人も多いはず。仕事につながらないと思われることでも、話のきっかけになったり人脈が広がったりすることもあります。趣味を究めることにより、新たなビジネスが生まれることもあるかもしれません。
プラスアルファの資格を取得して「他との差異化」を図る
自分のキャリアにおいて、他との差異化につながる資格やスキルを取得するのも、自己投資の一種です。経理の仕事に就いているなら簿記2級以上を目指す、FPであれば相続についての資格を取得して仕事の幅を広げる、人事の仕事についているなら才能プロファイリングのスキルを習得するなど、自分の強みを作ることができるでしょう。
仕事に何かしらのメリットがある資格や技術を取得すれば、名刺に記載できたり履歴書でアピールできたりと、周りとの違いをアピールすることにつながります。自分の仕事にあると有利な資格が何か、検討してみるのもおすすめです。
幅広く役立てることのできるスキルを取得する
具体的に目指す方向性が定まっていない場合、幅広く役立つ資格やスキルを身につけるのも有効な自己投資です。どんな業種でも役立つ可能性があるITスキルや語学力、会計といったスキルの習得は、自己投資が無駄になりにくいでしょう。
これらの資格は参考書やスクール、オンラインセミナー、通信教育など、学習方法も多岐にわたります。隙間時間を活用して、自分に合った勉強方法を選択するといいでしょう。
自己投資のメリット
自己投資をするメリットはどんなところにあるのでしょうか。
毎日が生き生きと楽しめるようになる
自己投資でのスキルアップを仕事に活かせれば、これまで以上に仕事にやりがいを持って取り組めるでしょう。人生において仕事が占める割合は大きいため、仕事が楽しくなることは、毎日の生活をより楽しくすることにつながります。仕事がうまくいくことで、自分に自信を持てるようにもなり、気持ちも前向きになるかもしれません。
趣味に対する自己投資は、プライベートの時間を充実させられることが大きなメリット。楽しみがあることで毎日にメリハリが生まれ、生き生きと過ごせるようになるでしょう。
将来の可能性を広げることができる
自分自身を成長させることにより、将来の可能性を広げられるのも、自己投資の大きなメリットです。できることが増えるのは、仕事の選択肢が広がることでもあります。自己投資することで転職して収入アップを目指したり、一生ものの資格を取得して安定した収入を得たりと、自分の将来の選択肢を増やせるようになるでしょう。
一見仕事には結びつかないような自己投資であっても、それを通して人脈が広がることで、新しいビジネスチャンスを得たり視野が広がったりすることもあります。
時間とお金を有効活用できる
自己投資には時間とお金がかかります。仕事にプライベートにと忙しい中で自己投資を達成するためには、時間やお金を有効活用しなければなりません。これまで時間を気にせずダラダラ過ごしていたり無駄遣いが多かったりした人でも、自己投資という目的があれば、自然と計画的な時間とお金の使い方ができるようになるでしょう。
自己投資することで無駄遣いできるお金が少なくなり、必然的に浪費も減るかもしれません。何事にも制限があることを感じ、お金や時間のありがたみを理解することにもつながります。
自己投資する際の注意点とは
自己投資はやり方次第で無駄になってしまうこともあります。自己投資にかけた時間とお金を無駄にしないためにも、気をつけるべき点を確認しておきましょう。
コストとリターンをしっかり意識しておく
投資とは基本的に、費やしたコスト以上の利益を期待するものです。自己投資も同じく、コストとリターンを意識しなければ、無駄遣いに終わってしまう可能性があります。
自己投資で得られるものは価値が測れるものばかりではありません。しかし例えば自分の仕事に活かせないのに、数十万円かけて1年間スクールに通う場合、費やした数十万円と1年間が無駄になってしまうでしょう。
得られる効果に対し費用がかかりすぎる自己投資は、一度立ち止まってどんなリターンがあるのかを考えてみるのがおすすめです。コストに見合うリターンが得られるのかどうかが、自己投資すべきかどうかの判断材料になります。
自己投資の目的を明確にしておく
どんな自己投資をするにせよ、こうなりたいという明確な目標がなければ、自己投資の意味を成しません。自己投資は長く続けることで効果が出るものも多く、目的が明確でなければ長続きさせるのは難しくなる可能性もあります。
「宅地建物取引士の資格を取りたい」など、資格取得をゴールにするのではなく、「宅地建物取引士の資格を取って資格を活かした仕事に就く」というように、具体的に目標設定するのがポイントです。資格を仕事に活かすのであれば、その業界で働く姿までをイメージしておくのがベストでしょう。
まずは目的を明確にすることが、自己投資をするうえでの重要なステップになります。
まとめ
自己投資は、将来的に何らかの利益を得る目的がなければ、時間とお金の無駄遣いになってしまうこともあります。コストとリターンを意識したうえで明確な目的を持つことが、自己投資を成功させるポイントです。この記事を参考にして、人生が豊かになる自己投資を楽しんでください。