才能心理学協会 認定講師の上田博美です。
今回は、才能を手に入れるための「正しい練習方法」をご紹介します。
「練習方法に正しいも正しくないもないだろう」と思われるかもしれませんね。
それが、あるんです。
たとえばペン字。私が最初にペン字を教えた生徒は、その当時、通信教育のペン習字講座で、半年以上経っても一度も昇級できず、挫折しそうになっていました。
そして、私がその生徒にペン字を教え始めたところ、1ヶ月目で昇級しました。
私は、生徒に一体何を教えたのでしょうか?
それは、「字をゆっくり書くこと」です。
「そんなこと?」と思われるかもしれませんね。
でも、本当なんです。
その生徒は、「字は速く書いた方がいい」と思い込んでいたために、字のバランスが崩れてしまっていました。
どのくらい速かったかと言うと、20文字を15~20秒くらいで書いていました。
皆さんも、一度そのくらいのスピードで書いてみて下さい。
きれいな字を書くのは難しいのではないかと思います。
そして、字を書くスピードを、変えました。
今では、20文字を3分くらいかけて書いています。
実際に文字を書いているのは1分くらいですが、お手本を見たり、考えたりしているとそれくらい時間がかかるようになりました。
ゆっくり書くようになってからは、字のバランスがよくなり、その生徒は1年間に4回昇級することができました。
私が教える前に、その生徒は「私にはペン字の才能がない」と言っていました。
しかし、そうではなく、練習の仕方が間違っていただけだったんです。
ですから、才能を手に入れるために、上手く行かなかったからといって諦めず、より良い練習方法を探して下さい。
例えば、「できるようになりたい」と思っていることがあり、既にそれを実現している人がいるのであれば、その人にどんな練習をしたのか聞いてみて下さい。
自分が苦手なこと、できないことができる人を見た時に、「あの人はもともと上手にできたんだ」と考えがちですが、実際は練習してできるようになった人がたくさんいます。
私も、ペン字の線がとてもきれいだと評判の先生の作品を見た時に、「この先生はもともと上手だったんだろう」と思ってしまいました。
でも、その先生のようなきれいな線が書けるようになりたくて、どんな練習をしているのか教えていただいて、その先生と同じ練習方法に変えました。
すると、「線が変わってきた」と褒められるようになりました。
どんなスキルや技術にも上達のコツががあります。
もし、今諦めたくなっていること、挫折しそうだということがあるなら、自分に質問して下さい。
「もっと良い方法はないだろうか?」
「もっと良い方法を教えてくれるのは誰だろう?」
今年は、より良い練習方法を見つけ、才能を手に入れる一年にしませんか?