こんにちは。才能心理学認定講師の川越満(かわごえみつる)です。
講師仲間の松澤祥子が映画「さようなら」を観た結果、感情が動いたシーンについてブログで紹介していました。
実は、理事長の北端から同作品を観るように、連絡が来たのです。
「講師は『さようなら』を観てブログを書くこと」
私は講演をやり始めた10数年前に、コンテンツを磨きあげたい!という思いから、映画のシナリオ分析の講座に通っていました。
その講座で学んだ“これまでにないもので良いもの”という作品づくりが今の仕事にもつながっています。
もちろん、映画も大好きで、邦画では岩井俊二監督の『Love Letter』、洋画ではジェームズ キャメロン監督の『アバター』がお気に入りです。
今回の『さようなら』は、「死と孤独」がテーマになっています。近未来に大規模な原発事故が起きた日本は、政府から「棄国」が宣言され、“順番”に難民として他国に向かうことになります。しかし、過去に犯罪に手を染めた者や、そもそも難民として日本に来た主人公のターニャは、いつまでたっても避難することができません。
付き合っていた彼氏にも避難先が決まり、ターニャは別れを告げられます。結婚するって言ってくれたのに…。
孤独に耐えられない者は、自らの命を絶ちます。しかし、ターニャには、子供の頃に父親に買ってもらったアンドロイドの「レオナ」がいました。
アンドロイドの「レオナ」は、ターニャとのやりとりをベースに進化していきます。ターニャの感情を学習するため、ターニャが自ら自覚していないような感情をも習得していくところが、とても印象的です。
やがて、ターニャは持病が悪化して避難する前に「孤独死」をしてしまうのですが、レオナは傍で微動だにせずにターニャを看取ります。
その後、数年が経過したとき、突然、レオナが動き出します。なぜ動き出したのかは、作品の核心的な部分なのでお伝えできませんが、私はすごく感動しました。
『さようなら』の深田晃司監督は、「人間とアンドロイドとの違いは、欲望を持って生きるかどうかの違いなのかな」とインタビューに答えています。ラストシーンのアンドロイドの欲望から出た行動に、心が動かされました。
非常に重い作品です。カップルで観に行かないほうがいいです。その後のデートプランが崩壊するリスクがあります(爆)。でも、深田監督のいたずら心なのか、ユーモア?と思われるシーンもいくつかちりばめられています。
感情と欲望について、とても考えさせられる作品です。