PDCAの弱点「成功するためには計画しすぎない」

後継者が自分の才能を見つけて、会社を飛躍させる方法!

こんにちは、才能心理学協会・認定講師の澤田です。

ノーベル生理学・医学賞の山中伸弥先生が、研究成果が出ないで苦しいときに何度も読まれた本がディル・ドーテン著の「仕事は楽しいかね」(きこ書房)

私も読んでみました。そこに書かれていることで意外なことが・・・

それは、成功するためには「計画を立てることに依存しすぎない」ということ。

えっ、どういうこと?

私はものづくりの会社を経営している関係上、PDCAの重要性を知っています。

Pとはプラン、計画のこと、Dはドゥで実行、Cはチェック、Aはアクション。PDCAとは計画を立て、それを実行し、その結果をチェックして、うまくいかないところや改善すべきところがあれば、再度修正して行動に移す、というサイクルです。

ものづくりにとって、品質不良をださないことはとても重要なこと。そのためにPDCAサイクルをしっかり回す必要があります。

そしてそのための計画は確実に実現できるよう、細部までしっかりと立てること、そう考えていました。

「計画を立てることに依存しすぎないこと。これってPDCAサイクルがダメだってこと?・・・????」 一瞬頭が混乱しました。

でも、よくよく考えてみると、例えば小さいころに「警察官になりたい」「お医者さんになりたい」と思った人のうち、実際になった人はどれくらいでしょうか?

ほとんどの人が今は別の職業についているのではないでしょうか。

人生で成功するために厳密に計画を立て、PDCAを回そうとしても、うまくいくとは限らないことがわかります。むしろうまくいく確率の方が低い。

大切なのは本当に自分が好きなこと、したいことが何なのかを考えて、その時その時の状況に応じて柔軟に行動することではないでしょうか。

例えば「警察官になりたい」のは、大切な人や地域を守りたい、という欲求からきていたとしましょう。

大切な人や地域を守りたいためには、警察官という職業だけに固執する必要はありません。 消防士でも良いし、水道の保守や発電所のメンテナンスでも良い。また警備員でも良いし、市議会議員でもいいわけです。

「医者になりたい」のも命を守りたいという欲求からだとすると、命を守る仕事は医者ではありません。例えば山中先生のように研究者の方もいますし、医療機器を造る技術者もそうかもしれません。

計画を立てることが決して悪いわけではありません。

しかしより大切なのは、計画を立てて何を得て、どういう自分になりたいのか、そしてなぜそのことを自分は求めているのか、ということをしっかりと知ることだと思います。

私は、今の会社の経営をするまでは、精神科ソーシャルワーカー、経理、総務、人事などの仕事をしてきました。

それぞれの職業は決して最初からそうなりたかったわけではなく、御縁があってやってきたことです。

そして今から自分の人生を振り返ってみると、それらの職業の共通点は、人をサポートしたい、助けたいという欲求が一貫してあったこと。

そのことに気づいたとき、人生とは何と面白いものだろうかと思いました。そして経営者としての自分を振り返り、自分の役割は頑張って仕事をしてくれているスタッフをサポートすることだと思いました。 結果、このことを実行していくと以前より会社組織がよりしっかりしたものになり、業績も今期は上がりました。

そして今では組織や人をサポートするという選択肢も得て、新しく才能心理学の講師や中小企業向けのコンサルタントの仕事をする機会を得ています。

なぜ私はこうなりたいのか、なぜこうしたいのかについてしっかりと考えること、そしてそこから自分に何ができるのか、どのような可能性があるのかを日々考えてみること。

そうすることでみなさんの行動の選択肢は拡がると思いませんか?

「仕事は楽しいかね」の登場人物、マックス・エルモアは、今まで自分が掲げた目標がひとつだけあると述べています。

それは、

“明日は今日と違う自分になる”こと

成功する人たちは、最終的に自分がどこにたどりつくかわかっていないけれど、毎日、違う自分になろうと、あちらこちらにぶつかりながら試行錯誤を繰り返していると述べています。

そしてその根底にあるのは、「自分はなぜこうしたいのか?」を知っていることではないでしょうか。

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この記事を書いた人

精神科ソーシャルワーカーを経て、経理・総務・人事等の業務に従事後、2001年より計測器メーカー㈱サワダ製作所を経営、中小企業経営者のパートナーとして才能心理学、TOC、NLPを使った組織作り支援を展開。

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