コンサルティングをしているとサラリーマンや競争に晒されている専門家から「好きを仕事にしたい」と相談されることが増えました。理由を聞くと、
「給料も上がらないし、仕事はこれからAIやITに置き換えられていく」
「今やっている仕事もいずれそうなると思ったら、嫌な仕事を我慢してやっても意味がないと思う」
「だったら好きな仕事を見つけて、稼げるようになった方がずっといい」
「だから自分の才能をお金に変える方法を知りたいんです」
テクノロジーの進化は、私たちを好きを仕事にするしか選択肢がない未来に連れて行こうとしているので、できるだけ早く、好きな仕事ができるように自分の才能を見つけて伸ばすのは、幸福な人生を生きる上でも大切なスキルになります。
ただ、話を聞いていると、好きを仕事にする方法を間違ってるなと感じることもあります。よくある間違いの1つが「職業」から考えること。
なぜかというと、好きを仕事にしている人は「職業が好き」というよりも、自分の得意な能力を生かして、「理想の状態を作ることが好き」だからです。
たとえば、人を笑顔にしたい人は、営業でお客さんにいい商品を提供して喜んでもらって(理想の状態)、営業成績が伸びて(上司が笑顔になる)、収入も増えて(自分も笑顔になる)、「好きなことでお金をもらえるなんて最高!」と思っています。この人にとって理想の状態は「人が笑顔になること」です。
話すのが好きで講師になった人は、生徒に教え、生徒の成果が上がり喜ばれていれば、好きを仕事にできている状態です。
イノベーションが好きな人が、業界を変えるような商品を開発し、起業して、世の中が変われば、好きを仕事にできている状態です。
「これはぜったい可愛い!」と閃いたアイデアで、バッグを作って、お客さんからも「これ可愛い!」と言われ、買ってもらえれば、好きを仕事にできている状態です。
こうしてみると、好きを仕事にするということは、「あなたが好きな理想の状態を作ること」を仕事にすることなのです。
逆に、デザイナーや講師や経営者という職種についても、理想の状態を作れなければ、好きを仕事にできたことにはなりません。先ほどの営業の人なら、営業職についても、お客さんを喜ばせられないと、「こんな仕事がやりたかったわけじゃない」となるでしょう。
講師の人なら、会社からの命令で参加しているやる気のないサラリーマンにばかり教えていたら、だんだん「講師の仕事、やめようかな」と思うようになります。
つまり、好きを仕事にするポイントは、
- どんな状態を作ることが好きなのか?
- その状態を作るために自分が持っている最も優れた能力(才能)は何か?
- その状態を作れる業種・職種・働き方は何か?
この3つ。
これがわかれば、今の会社でも、転職しても、独立しても、「好きを仕事」にできるようになるのです。