こんにちは、才能心理学協会の北端康良です。
先日、テレビをつけると、『池上彰のニュース2016総決算! 今そこにある7つの危機を考える!ニッポンが“危ない”』 がやっていました。
一番興味を引いたのは教育問題。今でも日本の教育レベルは高いのですが、国際比較をすると残念ながらランクダウン。大学ランキングでいえばアジアの1位、2位はシンガポールの大学。3位〜6位が中国の大学。東大は7位です。
シンガポールには20年前から友人がいて、お互いに行ったり来たりするので、10年前に経済レベルで抜かれたのは知っていました。はっきりとわかったのは友人が「日本はなんでも安いね!」と喜んでいるのを見たときです。今、シンガポールではレストランやカフェでランチをすると1500〜2000円が相場。ニューヨークと変わりません。
番組を見ていると世界の教育レベルランキングが発表されていて、教育レベルが高いのはフィンランド、ノルウェーなど北欧の国々。確かにここ数年、北欧の国の起業率が高いというのはよく聞きます。
シンガポールでは国家予算の約20%を教育費に使っているそうです。シンガポールは世界中から人材を集め、金融、医療、教育分野、スマートシティなど、最先端を走ろうとしていて、そのための投資は惜しまない。
別の基準になりますが、日本は国内総生産(GDP)との割合でみると、教育機関への支出は3.5%で先進国では最低レベルとのこと。北欧諸国のノルウェーは6.5%、ベルギー、アイスランドは5.9%、フィンランドは5.7%です。
シンガポールは戦後、マレーシアから分離独立し、自立して生きていかざるを得なくなったという歴史的な背景があります。資源も何もないシンガポールが自立するために、当時の首相、リー・カン・ユーが手本としたのが実は日本の教育です。
前回、月給の12.5%を「自分への教育費」にあてるのが、お金が増えるお金の使い方と言いましたが、国家レベルでやっている北欧やシンガポールの人々が豊かになるのは当然ですね。
日本は先進国の中でも国民の教育にかける費用は最低レベル。会社も人材教育に投資する会社としない会社にわかれています。その現状を考えると「教育費は自分で払う」が経済的自立を実現するための基本スタンスになります。
来月、シンガポールから友人が来きます。彼は学校の先生なので、この辺りの事情を聞くにはぴったりの人。実際の教育現場の情報を仕入れて、才能心理学のセミナーや研修に活かす絶好の機会になりそうです。