こんにちは、才能心理学協会の北端康良です。
- 判断や選択に迷ってしまう
- 行動に躊躇してしまいます
コンサルティングをしていると、そんな悩みを聞くこともあります。そんな方にまずお勧めするのは自分のコア・コンセプトを見つけること。コア・コンセプトとは、あなたにとって人生で最も大切な価値観のことです。
決断のスピードが速い人は例外なく判断基準を持っています。周りの人が何を言おうが、やろうが、自分の判断基準に照らし合わせてOKならやる。そうでなければしない。判断基準がはっきりしているので迷うことがありません。逆に言えば、あなたが選択や決断に迷うのは判断基準がはっきりしていないからです。この判断基準の元になるのがコア・コンセプトです。
たとえば、レストランを経営している2人の経営者がいるとしましょう。Aさんは「お腹いっぱい食べられるのが幸せ」だと思い、安くて大盛りのレストランを経営しています。Bさんは「素材の旨みを味わえるのが幸せ」と思い、無農薬の食材を使って素材の味を引き出した料理を提供するレストランを経営しています。
同じ食でもコンセプトは違います。それは「幸せとは何か?」という人生の価値観、コア・コンセプトがAさんとBさんとでは違うからです。
では、Aさんのお店に来るお客さんとBさんのお店に来るお客さんは、それぞれどんな人だと思いますか? 違うタイプの人だと思いませんか? コア・コンセプトが明確になれば、「誰のために仕事をするのか?」、理想の顧客もわかるようになります。
つまりミッションやビジョンも明確になります。
AさんもBさんも自分のコア・コンセプトがはっきりしていれば、相手がどんなサービスを始めても迷うことはありません。
- 私の仕事はお客さんがお腹いっぱい食べられるお店作り
- 私の仕事は、お客さんが素材の旨みを味わえる料理作り
判断基準がはっきりしているからです。
ところが食のトレンドが変わったり、自分のお店の売り上げが減り、相手のお店が人気になると、自分のコア・コンセプトに迷いが出てくることもあります。
「あっちのほうが儲かりそうだ」と誰かの真似をすると、一時的にはブームに乗ってうまくいくかもしれません。しかし、やっているうちに「何か違うんだよな」と感じてしまう。結果、お客さんが喜ぶ料理やレシピのアイデアも思いつかなくなる。これはビジネス的な問題というよりもコア・コンセプト、信じていることの違いから起きる問題です。
本気で「お腹いっぱい食べられるのが幸せ」、「素材の旨みを味わえるのが幸せ」と思っている人に「今儲かりそうだから」という理由で挑んでも、勝負は目に見えているもの。
本を読んでも同じです。「感謝が大切」と書いてある本を読むと「感謝が大切だよな」と思います。この著者は「ありがとうございます」と言いながら仕事をしていると、売り上げが上がる人です。
しかし、あなたのコア・コンセプトが「正義感」なら、「ありがとう」と言いながら仕事をするよりも、今の世の中で困っている人を見つけて助ける仕事をする。理不尽なことに「それはおかしい!」と挑戦していくほうがモチベーションが沸くでしょう。
コア・コンセプトを見つけるときに大切なことは「どちらが正しいか?」ではなく、「私は何を信じているのか?」ということ。成功した人は自分が信じていることを続けた結果、才能が開花し、成功しているからです。それに自分が信じていないことをやり続けられる人はほとんどいません。
人それぞれ大切にしたい価値観は違うもの。だから、あなたが人生を通して貫きたい価値観が他人と違ってもいいのです。大切なことは、その価値観を貫くことで、誰かの幸せにつながるような仕事をすることです。
コア・コンセプトを判断基準に仕事や人間関係、お金の使い方を選ぶようになると、
- この人はいつも大盛りにしてくれるよね
- この人はいつもお土産をいっぱいくれるよね
と「◯◯さんといえば、◯◯」という評判、つまりブランドも立つようになる。コア・コンセプトを中心に生き始めれば、才能もブランドも手に入ります。
あなたにとって人生で最も大切な価値観は何でしょうか?
そこにブレない自分を作るコア・コンセプトが隠れています。
コア・コンセプトを作るには才能の源泉を見つけるのが早道です。なぜなら、私たちが大切にしたいと思うものは、一番心(感情)が動くものだからです。