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未来の町工場は才能発揮で動いていく

こんにちは! 才能心理学協会・認定講師で製造業を営んでいる二代目経営者の澤田浩一です。

才能心理学協会で行われているセミナーの目的を一言で言うと「自分の将来のキャリアを才能という視点から作っていく」ということです。
みなさんが「本当に何をしたいのか」について過去を振り返ることで見つめ直し、自分の能力をそのことに「集中」することでよりよいキャリアを形成していく、そのことを手助けするのが才能心理学の役割です。

もちろんキャリア形成のためにはこれから日本の労働環境がどのようになっていくか、今後どのような働き方が世間から求められていくのかについてマクロの視点から知っておく必要があります。
特に私の場合は社員40名ほどの製造業を営んでいるので、中小製造業で今後どのような働き方が求められるのかについて関心があります。 

その参考になる一冊が神田昌典氏と若山陽一氏の共著書『未来から選ばれる働き方~「会社がなくなる時代」のキャリア革命』(PHPビジネス新書)です。

興味がある方は是非読んでいただきたいと思うのですが、私が一番気になる記述は若山氏の製造業の労働環境についての部分です。

若山氏は人材派遣業UTグループの代表取締役です。UTグループは、半導体業界に絞って各工程の製造オペレーションからメンテナンス・保全サポートまでを技術職スタッフだけでなく、スタッフを管理するマネージャーも一緒に派遣するチーム派遣を行うなどして躍進してきた企業です。
また派遣する社員を正社員として雇用し、派遣社員から現場マネージャーや執行役員に立候補できる制度などユニークな労務施策で有名です。 

若山氏は著作の中でこう述べています。派遣先の大手メーカーでは10年前は工場で働く8~9割はメーカー側の正社員であったのが、現在は働く人の8~9割がUTグループから派遣されており、このような光景が当たり前になっていると。 

確かに大手では製造現場のみならず、設計部門も派遣で賄ったり、外注に出したりしている例が多く見られます。
今後はグローバル競争の進展や超高齢化社会に伴う労働人口が減少でこの傾向は更に進み、私たちのような数十人の中小企業にまでより浸透していくのではないかと私は思います。

また派遣する側でも2014年の派遣法改正で、教育訓練やキャリア形成のアドバイスを行うことが義務付けられたので、3年という派遣期間の制限はありますが、派遣社員の能力も更に上がり、製造業側からも派遣は使い勝手がより良くなるのではないかと思います。 

ただし私は大手メーカーを中心とした人材派遣利用の傾向は、長期的には一時的なものになるのではないかと思います。

なぜなら製造現場でのIoT化やロボット導入がさらに進むからです。 

産業用ロボットについては溶接や組立をはじめ、現在も製造現場で多く使われていますが、先日、YouTubeで最新の人型ロボットを見ました。

Atlas: The Next Generation (Promotional Video #1)https://www.youtube.com/watch?v=o2SmCoHrvpA&list=FLcVZ0r0CiYT1MUOnGtWt3vg&index=2 

AtlasはBoston Dynamics社が開発した二足歩行ロボットです。
身長はおよそ155cm、体重は81kgほど。バッテリーで動くので外部電源とケーブルでつなぐ必要がなく、動きも滑らかで素早く動くことができます。
雪道のような悪路もバランスを取りながら歩き、4.5キロ(10lbs)ほどの荷物も楽々と持ち上げて棚に収納します。
胸(ロボットの重心がある)を突き飛ばされても転倒せず、後ろから強く押されても受け身のようにすぐに立ち上がります。
昔、ホンダのアシモを見てその動き感激したことがありますが、能力的にはアシモを遥かに凌駕していると言えるでしょう。 

この動画を見て思ったのは、「製造現場にこんなのが導入されたら、人なんて要らんやん」ということ。
現在、製造現場で使われているロボットはすべて固定式(その場から動けない)です。
あと15年もすればさらに技術が進展し、製造現場ではどうしても人が必要な作業も派遣からこのような人型ロボットに置き換わるのではないか、工場の中で動き回るのはこのような人型ロボットと溶接や組立で使われる固定式の産業用ロボット、AVG(無人搬送車)のみじゃないかと思います。 

ただし本当にそのような工場を作ろうと思えば投資額は大きなものになるはずです。
だから10名、20名規模くらいの町工場では、逆に正社員を中心とした工場になるのではないかと思います。

なぜならそこまで無人化してコストダウンを図る大手メーカーに対応するには、どれだけ付加価値を与えられる町工場になるかが重要になるからです。 

そのためには「我が社はどのようなことで社会に役立つのか、どのような付加価値を提供していくのか」を明確にする必要があります。
そしてそれに共感できる人たちを集めて、能力を発揮できるようにしていく必要があるでしょう。その場合は派遣では無理だと思います。 

逆に言えば、10名、20名規模の町工場ほど、個人が能力を発揮できる場に未来はなると思います。

執筆者:
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澤田浩一

澤田浩一

認定講師一般社団法人 才能心理学協会
精神科ソーシャルワーカーを経て、経理・総務・人事等の業務に従事後、2001年より計測器メーカー㈱サワダ製作所を経営、中小企業経営者のパートナーとして才能心理学、TOC、NLPを使った組織作り支援を展開。 才能心理学「無料動画セミナー」の登録はこちら
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