自己紹介を書こうとして、手が止まったことはないでしょうか。「自分は何者か」「この会社は何のためにあるのか」——その問いに、1行で答えられない。そういう経験が一度はあるのではないでしょうか。
私も30代の頃、何度も書き直してはメモを捨てました。しかし、才能の研究を続ける中で、才能開花した人たちが「自分は何者か」「なぜ、私がそれをやるのか」という問いへの答えをどうやって見つけたのかが、わかりました。自己の確立やパーソナルブランドの確立と、才能開花は密接な関係があったのです。その鍵となるのが、コア・コンセプトです。
この記事では、コア・コンセプトとは何か、どう見つけ、どう使うのかを解説します。経営者・専門家・コンサルタント・会社員——職種を問わず、「自分の軸を言葉にしたい」と思っている方に向けた内容です。
コア・コンセプトとは何か——1文で言い切る定義
コア・コンセプトとは、あなたが人生で最も大切にしたい価値観のことです。それを言葉にすることで、「なぜ自分はこれをするのか」が初めて人に伝わります。
スターバックスを世界的ブランドに成長させたハワード・シュルツは、幼い頃、父親が病気がちだったため何度もクビになり、うなだれる姿を見て育ちました。「誰もが尊厳を持って扱われる場所を作りたい」——その思いが「第三の場所」というブランドコンセプトになり、世界中に広がりました。
外から決めるのではなく、その人の感情と人生経験の中から生まれてくるもの。それがコア・コンセプトの本質です。
注意すべきことは、コア・コンセプトは「強み」でも「得意なこと」でもないという点です。「私は数字に強い」「私は人と話すのが得意」——これらはスキルであり、コア・コンセプトではありません。コア・コンセプトはもっと根本にある、「なぜその強みを使い続けるのか」の理由です。
あなたは今、自分のコア・コンセプトを1文で言えるでしょうか。
コア・コンセプトがない状態だと何が起きるか
コア・コンセプトが言語化されていない状態では、3つのことが起きます。
才能心理学の受講者から、コア・コンセプトを特定した後に「ようやく自分の軸が決まった」という声をよく聞きます。迷いがなくなるのではなく、迷ったときに立ち返れる場所ができる、という感覚です。あなたの今の状態は、どちらに近いでしょうか。
コア・コンセプトがある状態で何が変わるか
上の3つの問題は、コア・コンセプトが確立されると、それぞれ対応する形で変化します。
これらの変化は、概念としてではなく、実際の受講者の行動と結果として現れます。後ほど、3人の事例を紹介します。
コア・コンセプトはどこから来るか——感情・欲求・才能の順序
コア・コンセプトの出発点は、才能でも強みでもありません。感情・欲求です。
順序はこうです。まず「これが嬉しい」「これは悲しい」「これは許せない」という感情・欲求があります。それが繰り返されることで「自分が大切にしていること」という価値観になります。その価値観を実現しようとし続けることで、才能が開花します。
ジョブズを例にとると、「他者と違うことをしたい・それが面白い」という感情・欲求が起点にありました。その経験の積み重ねから「違いにこそ価値がある」という価値観と信念が形成されました。その価値観を実現するために「違いを生み出す能力」が才能として開花しました。この価値観・信念・能力の統合が、個人の判断基準・行動軸・ブランディングになります。ジョブズは経営者だったので、彼のコア・コンセプトはAppleのブランドコンセプトに昇華しました。
才能心理学ではこの出発点を大切にします。「あなたの強みは何ですか」ではなく、「あなたが20歳までに感じた喜びや悲しみは何ですか」から始めるのはそのためです。感情の中にこそ、コア・コンセプトの源泉があります。
コア・コンセプトと似て非なる4つの概念
ゴールデンサークルのWHY(シネック)との違い
サイモン・シネックは「WHYから始めよ」と言いました。個人の信念が組織の根幹になるという考え方は、才能心理学と方向性が一致しています。
ただし決定的な違いが1つあります。シネックは「WHYが重要だ」とは言いましたが、「あなたのWHYをどう見つけるか」のプロセスは提示していません。
才能心理学は、感情・欲求を起点としたプロセスを体系化しています。シネックが示したゴールに至る、具体的な道筋を持っているのが才能心理学です。
強み・得意なこととの違い
「強み」は現場で発揮できるスキルです。コア・コンセプトはその強みを使い続ける理由です。「なぜこの強みを使い続けるのか」の根拠がコア・コンセプトです。強みは外から観察できますが、コア・コンセプトは本人の内側にある価値観から生まれます。
ミッション・パーパスとの違い
ミッションやパーパスはコア・コンセプトを確立した後に生まれるものです。コア・コンセプトがない状態でミッションを作ると「型紙だけのミッション」になり、社員も自分も腑に落ちない言葉になります。コア・コンセプト→ミッション・パーパスという順序が正しいです。
ブランドコンセプトとの違い
ブランドコンセプトは外部向けのメッセージです。コア・コンセプトはその源泉となる内側の価値観です。ブランドコンセプトをいくら磨いても、源泉となるコア・コンセプトが確立していなければ、言葉が空洞化します。リブランディングを繰り返しても変わらない経営者に多いのが、このパターンです。
受講者の変化——3つの事例
事例1:経営者・崎本正俊さん(費用対効果5〜10倍)
崎本さんは保険営業マン時代に才能プロファイリングを受講しました。「自分が一番やりたいことが明確になった」と言います。
自分がやりたいことと人のニーズにマッチした『オリジナルセミナー』を作れました。費用対効果でいえば5〜10倍くらいの効果が出ています。
崎本正俊さん
コア・コンセプトが明確になることで、何をすべきかの判断が早くなります。迷いがなくなった分、行動の密度が変わります。年収は2倍以上になり、書籍も出版されました。
事例2:コンサルタント・幸田涼さん(講演依頼2倍)
幸田さんはコンサルタントとして「ほめる職場づくり」をテーマに活動していましたが、コンセプトがぼやけていると感じていました。
コア・コンセプトを特定するワークの中で「離職ストップコンサルタント」という言葉が生まれました。幸田さんはこう話しています。
よくよく考えれば、居心地のいい会社を作りたいというのが、私がやりたいことでした。そのためなら『ほめ合う職場』でも、『辞めたくない職場』でも、どちらでもいい。
幸田涼さん
肩書きを変えてリリースを流したところ、講演依頼が2倍になりました。コア・コンセプトは「何をするか」より先に「なぜするか」を定めるものです。
事例3:英語講師・山田陽子さん(3ヶ月で生徒数2倍)
山田さんは接客業でマネージャーをしていた会社員でした。仕事と子育ての両立に限界を感じていた状況で、才能プロファイリングを受講しました。
受講後、英語講師に転職。たった3ヶ月で生徒数を2倍にしました。山田さんはこう言っています。
自分の才能がわかってから、仕事をしている感覚がありません。
山田陽子さん
これが、コア・コンセプトが言語化された状態です。仕事が「しなければならないこと」から「そうせずにはいられないこと」に変わります。
コア・コンセプトの見つけ方
コア・コンセプトを見つけるには、頭で考えるのではなく、自分の歴史を振り返ることから始まります。
多くの人がやりがちなのは、「自分の強みは何か」「得意なことは何か」と考えることです。しかしそれでは見つかりません。強みや得意なことは結果であり、出発点ではないからです。出発点は感情にあります。
具体的には、次の3つの問いに答えることから始めます。
親・教師・友人などからしてもらって嬉しかったこと、楽しかったこと、感動したことが「あったこと」です。逆に、してもらえなくて悲しかったこと、悔しかったこと、寂しかったことが「なかったこと」です。思い出せる範囲で、できるだけ具体的に書き出してみてください。
現在の自分が興味を持っていることや、「おかしい」「変えたい」と感じていることを書き出します。仕事でも、社会に対してでも、日常の中で感じることでも構いません。
ポジティブな意味で気になる人、ネガティブな意味で気になる人の両方を含めて考えてみてください。
この3つの問いに答えてみると、自分でも気づいていなかった価値観が見えてきます。あなたはどんな答えが出てきたでしょうか。
コア・コンセプトを自分一人で見つけにくい4つの理由
ただ、自分一人では価値観を見つけられないという声もよく聞きます。理由は4つあります。
1つ目は、源泉(感情・欲求)が「当たり前すぎて見えない」こと。 幼い頃から繰り返してきた感情パターンは、本人には「普通のこと」として認識されがちです。あなたをよく知る第三者や専門家との対話を通じてはじめて「昔から、あなたはそうだった」「それをずっと大切にしてきた」と自覚することが多いのです。
2つ目は、一番大切な価値観がどれかを自分で判断するのが難しいこと。 「大切な価値観は何ですか」と聞かれると、多くの方は3つ以上挙げることが多いのではないでしょうか。その中でどれが一番大切かを選ぶのは簡単ではありません。どれも捨て難いと感じるからです。ジョブズも多くの価値観を持っていたはずですが、「違いにこそ価値がある」を核に選びました。こうした優先順位の判断は、自分一人ではなかなかできないものです。
3つ目は、内省能力の差。 日記や記録をつけてきた方は内省能力が高い傾向があります。自分の感情パターンを振り返る習慣がなければ、コア・コンセプトの源泉にたどり着くのに時間がかかることがあります。
4つ目は、言語化能力の差。 価値観を言語化するには言葉の力が必要です。「第三の場所」という言葉があったからこそ、スターバックスのブランドは世界に浸透しました。企画やコピーライティング、情報発信を訓練してきた方でなければ、感じていることを的確な言葉にするのは難しいでしょう。
こうした壁を越えるために、才能プロファイリング®があります。15年・6,000件以上の事例から体系化したメソッドで、3つの質問と専門的な対話を通じてコア・コンセプトを含む11項目を特定します。才能特定率は93.5%(卒業生アンケート・母集団約200名)です。自分一人ではなかなか進まないプロセスを短縮したいと思ったら、ぜひ活用してみてください。
まとめ
- コア・コンセプトとは、人生で最も大切にしたい価値観のこと
- 出発点は感情・欲求であり、価値観に変換され、才能として開花する
- コア・コンセプトがない状態では判断がぶれ、他者に伝わらず、行動の一貫性がなくなる
- 強み・ミッション・ブランドコンセプトはコア・コンセプトの後に来るもの
- シネックのWHYと方向性は同じだが、才能心理学はその発見プロセスを体系化している
今、あなたは「なぜ自分はこれをするのか」を1文で言えるでしょうか。言えないとしたら、それはコア・コンセプトがまだ言語化されていないサインかもしれません。まずは無料動画セミナーで才能開花のメカニズムを学んでみてください。
- コア・コンセプトと「強み」は何が違いますか?
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強みは現場で発揮できるスキルや能力のことです。コア・コンセプトはその強みを使い続ける理由、つまり「なぜその強みを使いたいのか」という価値観です。強みは外から観察できますが、コア・コンセプトは本人の内側にある価値観から生まれます。強みを先に探そうとしても見つからない場合、コア・コンセプトが未確立であることが多いです。
- コア・コンセプトは一人で見つけられますか?
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自己分析で見つかる方もいますが、一人で見つけるのが難しいという声もよく聞きます。源泉となる感情パターンが「当たり前すぎて見えない」こと、最も大切な価値観の優先順位を自分で判断するのが難しいこと、内省能力と言語化能力に個人差があること——この4つの壁があります。第三者や専門家との対話を通じることで、自己分析では気づけなかったコア・コンセプトが明確になります。
- コア・コンセプトは変わりますか?
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根本的なコア・コンセプトは生涯を通じてほぼ変わりません。幼少期の感情パターンから形成されるため、本質的な価値観は安定しています。ただし、コア・コンセプトを「どう表現するか」「どの仕事で活かすか」は、年齢やキャリアの段階によって変化することがあります。
- サイモン・シネックのゴールデンサークルとコア・コンセプトは同じですか?
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方向性は同じです。シネックも「WHYから始めよ」と言い、個人の信念が組織の根幹になるという考え方は才能心理学と一致しています。異なるのは、シネックはWHYの重要性を提唱しましたが「WHYをどう見つけるか」のプロセスは提示していません。才能心理学は感情・欲求を起点としたプロセスを体系化しており、見つけ方まで持っている点が違います。
- 経営者の場合、コア・コンセプトは個人のものですか、会社のものですか?
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経営者の場合、個人のコア・コンセプトがそのまま会社の核になります。個人と組織は一体です。経営者が自分のコア・コンセプトを確立することで、経営理念・ビジョン・ミッションが自然に言語化されます。型紙から作るミッションと異なり、コア・コンセプトから生まれた経営理念は社員にも伝わりやすく、一貫性のある経営の基盤になります。
- ブランドコンセプトを作り直したいと思っています。コア・コンセプトとどう関係しますか?
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ブランドコンセプトはコア・コンセプトを外部向けに表現したものです。コア・コンセプトが確立していれば、ブランドコンセプトは自然に生まれます。リブランディングを繰り返しても変わらない場合、根本にあるコア・コンセプトが言語化されていないことが多いです。まずコア・コンセプトを確立してから、ブランドコンセプトを設計するのが正しい順序です。
- コア・コンセプトを見つけるにはどのくらい時間がかかりますか?
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才能プロファイリング®では、早い方は最初のセッション(約1時間)でコア・コンセプトの輪郭が見えてきます。才能特定率は93.5%(卒業生アンケート・母集団約200名)です。ただし、コア・コンセプトを特定したあとに「腑に落ちる」プロセスや、それを実際のビジネス・キャリアに落とし込むまでには時間がかかることがあります。
- 才能プロファイリングを受けるにはどうすればいいですか?
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