最近、AIを使っていて感じるのは、「AIを使いこなすコツは、本づくりのコツと似ている」ということです。
生成AIは何でも回答するので、つい「何かいいアウトプットを出してくれるんじゃないか」と丸投げしたくなります。しかし、それでは、なかなか納得のいく成果は得られません。
本づくりと同じように、AIを活用して望む結果を出すには、2つの能力が必要です。
1. 「方向性」を定める力
本づくりの最初のステップは、「この本で、何を、なぜ書くのか?」「読者にどうなってほしいのか?」という目的(方向性)を決めることです。
AIも同じです。この「方向性」こそが、AIのパワーをフル活用するコツです。「なぜこれが必要なのか?」というあなたの意図が明確であって初めて、AIの出す回答に独自の価値が生まれます。
2. 「完成イメージ」から評価基準を持つ力
方向性が決まれば、次は「目次構成」や「おわりに」の文章など、本の完成イメージを作ります。これがあるからこそ、書いた原稿が「良いか悪いか」をチェックできるようになります。つまり、完成イメージとは「評価基準」そのものなのです。
AIに指示を出すときも、あなたの中に「これが正解だ」という完成イメージがなければ、出てきた回答を正しく修正することができません。
「この要素が足りないから、ここを補強して」
「重要なポイントはAではなくBだから、Bを中心にアウトプットして」
的確な判断ができるのは、あなたの中に評価基準があるからです。
執筆の手が止まったときに、見直すべきこと
本を執筆していると、途中で手が止まってしまう時もあります。私の経験上、手が止まる原因は(完成イメージが固まっているという前提で)次の2つしかありません。
- 情報不足: 調べる、取材する必要がある。
- 方向性のブレ: 執筆しているうちに、目的がズレてしまった。
これはAI活用でも全く同じです。納得のいく回答が出てこないときは、一度作業を止めてみてください。そして、「情報が足りないのか?」それとも「最初の方向性がブレていないか?」をチェックする。
この繰り返しが、AIに質の高いアウトプットをさせるコツです。
才能を100%発揮するための「環境」として
AIエージェントが作業を代行するようになると、問われるのは「作業能力」ではなくなります。
もちろん能力は必要ですが、それを上回る「何をしたいのか(方向性)」、そして「何をもって良しとするのか(評価基準)」という、あなた自身の軸が問われるようになります。この2つは、才能が開花する条件でもあります。
才能を100%発揮できる環境を整える手段として、AIを使いこなす。
そのためにも、AIに指示を出す前に、「このアウトプットの目的は?」「完成イメージは?」と自分に問いかけてみてください。日々のAI活用で役立つはずです。
これを続ければ、AI時代に問われる「責任能力」も磨くことができます。

