心理学のテクニックで営業のコツを掴む!今すぐ実践できる方法を紹介

営業で好成績を出すためには、心理学のテクニックを身につけるのが有効です。心理学は、人の心や気持ちを科学的に分析する学問。顧客の心理に沿った振る舞いや提案ができれば、営業成績も向上するでしょう。

今回は、今すぐ実践できる心理学のコツやテクニックをご紹介します。心理学の専門用語もわかりやすく解説するので、営業職の方へのアドバイスとしてぜひご覧ください。

目次

営業に心理学を取り入れるメリットとは?

営業に心理学を取り入れるメリット

具体的なテクニックをご紹介する前に、営業に心理学を取り入れるメリットを見ておきましょう。

顧客との間に信頼関係が構築できる

営業に心理学を取り入れるメリットの一つは、顧客との間に信頼関係を構築しやすくなること。何かを購入するとき、商品自体が魅力的であることはもちろん重要ですが、その商品を売っているのが「誰か」ということも、顧客にとって購買意欲を左右する重要な要素です。

心理学を取り入れた営業活動で信頼関係を構築できれば、「あなたから買いたい!」と、顧客から指名されることもあるかもしれません。もともと誠実な人柄なのに、なぜか営業成績が上がらないという人でも、心理学を取り入れれば、これまでより誠意が伝わりやすくなります。心理学で人の気持ちを科学的に分析することで顧客との関係構築がよりスムーズになり、信頼を獲得できるでしょう。

説得力が向上する

2つ目のメリットは、説得力が向上することです。どんなに魅力的な商品やサービスでも、セールスパーソンの説明に説得力がなければ契約に至るのは難しいですよね。セールスパーソンにとって、説得力を向上させることは営業活動を成功させるのに不可欠な要素です。

「説得」と聞くと、相手を言いくるめるというような印象を抱かれる人もいるかもしれません。しかし心理学を活用することで向上できる説得力とは、相手に共感を抱いてもらい、納得して行動に移してもらうためのコミュニケーションをとることを指します。

心理学を取り入れた営業活動で説得力を向上させれば、顧客満足度も上がり、結果的に営業成績の向上にもつながるでしょう。

営業で使える心理学テクニック5つ

営業で使える心理学テクニック5つ

ここからは、営業活動をするうえでぜひ知っておきたい心理学のテクニックを5つご紹介します。

バンドワゴン効果

「バンドワゴン効果」とは、多くの人が高く評価している商品やサービスは、魅力的に感じやすいという効果です。メディアで「今人気!」と紹介されている商品や、実際に購入した人の口コミ評価が高い商品は、安心して購入できますよね。この背景には、自分以外の他人がどう思っているのかを気にするという人間の心理があります。大勢の人が採用しているものと同じものを持つと、人は安心感を得られるのです。

営業活動においても、この心理学のテクニックが活用できます。商談の場では、これから売りたい商品やサービスを多くの人が高く評価していることを伝えることで、顧客の購買意欲を高められるでしょう。

ただし、その商品やサービスが顧客に合っていないと感じる場合は、注意が必要です。多くの人から高い評価を得ていても、目の前の顧客の要望に合っていなければ、結果的に顧客の満足度は高まりません。その場合は、自社の商品やサービスが高評価を受けていることは伝えたうえで、別案として本当に顧客の要望を満たせる提案を用意しておくとよいでしょう。

現状維持の法則

「現状維持の法則」とは、特別な理由がない限り、人は現状を維持したがるという心理学の法則です。人にとって、変化を起こすことは多少なりともストレスとなります。選択肢が増えれば増えるほど、現状を維持しようとする心理が働くのです。毎日同じコンビニで同じ具のおにぎりを買う、いつも同じアパレルショップでしか服を買わないといった行動は、この現状維持の法則の代表的な例ですが、同じ経験を持つ人も多いのではないでしょうか。

現状維持の法則を営業活動に当てはめると、1度自社の商品やサービスを利用した顧客は、リピーターになりやすいと言えます。しかし裏を返せば、現状維持の法則があるからこそ、他社のリピーターを自社の顧客として取り込むことは困難でしょう。現状維持の法則を乗り越えて顧客を獲得するには、自社に乗り換えることのメリット・乗り換えないことで生じるデメリットを伝えるのが効果的です。

好意の返報性

「好意の返報性」とは、人から好意を向けられると、自分もお返しがしたくなる心理を指します。プレゼントをもらったらお返しをしたり、親切にしてくれた人に好意を持ったりするのは、好意の返報性が働いているからです。

ビジネスの場では、多くのセールスパーソンが好意の返報性を活用して営業活動を行っています。例えば顧客の時計や服装を褒めることは、簡単にできる好意の返報性の活用例です。

また、無料サンプルや無料体験など、1度自社の商品やサービスを無料で使ってもらうことで、何らかの購入や契約(=返報)をしないと気が済まなくなるという顧客の心理を利用するセールス手法もあります。ただし、顧客を褒めるにしても、無料で何かを提供するにしても、やり過ぎは「お返しの強制」になりがちです。ここは注意が必要です。

決定回避の法則

「決定回避の法則」とは、選択肢が多過ぎる場合、人は選択すること自体を避けようとするという法則です。

例えば、財布が欲しくてネットショップで検索すると、膨大な数の財布が表示されますよね。このような状態では、それぞれの商品を比較して一つを選ぶのに労力がかかり過ぎてしまい、結果的に選べなくなります。欲しいものを選ぶときには、選択肢が適度に絞られていることが必要となるのです。

営業活動で決定回避されるのを防ぐためには、選択肢を3つ程度に絞るのが有効だと言われています。顧客の要望を集約して、「お客様にはこちらの3つが合うと思います。いかがでしょうか」などと伝えて、選択にかかる労力を軽減してあげるとよいでしょう。

単純接触効果

「単純接触効果」とは、繰り返し接触を持っている人や物に対して好感を持つ効果のことです。最初は興味がなかった人や物でも、何度も見かけたり話したりしているうちに身近に感じるようになります。ここで重要なのは、目に触れる時間の長短ではなく、回数の多さ。1度の接触が短く単純なものでも、回数を重ねていくと効果を得られやすくなります。

営業活動では、昔から言われているように「頻繁に顧客のところに顔を出す」という手法がこの単純接触効果の代表例と言えるでしょう。特に意味のあるやりとりでなくても、何度も顔を合わせているうちに親しみを持ってもらえるかもしれません。直接の対面が難しくても、メルマガやバナー広告などweb上での接触を増やせば、効果が得られると言われています。

心理学を営業に活用する際の注意点

心理学を知ると営業活動がよりスムーズになりますが、注意点もあります。実践に移す前にチェックしておきましょう。

テクニックに頼り過ぎない

ここまで、心理学を営業活動に活かすテクニックをご紹介してきましたが、この通りにやれば必ず営業成績が上がる訳ではありません。テクニックはあくまで、テクニック。それを上手く使いこなせるかは、使う人次第です。

テクニックに頼り過ぎるとうわべだけの人だと思われてしまうことも。顧客のニーズに掴み、適切な提案をするのはもちろん、言葉づかいや声のトーン、身振り手振りといった細部まで意識して商談に臨んでみましょう。

事前にしっかりと練習をしておく

心理学のテクニックを使って営業活動を成功させるコツは、事前にしっかりと練習をして自分のものにしておくことです。これからのテクニックが有効なのは自然にできるからです。取ってつけたようにテクニックを駆使すると、顧客に違和感を与え、上っ面の人だと勘違いされかねません。

実際に顧客に会う前に、営業仲間に協力してもらってロールプレイングをして、よかった点や改善点をフィードバックしてもらうと効果的。どのタイミングでどんなセリフを言うのかも事前に考えておけるので、商談の場でも余裕を持って振る舞うことができるでしょう。

まとめ

営業活動のコツは、人間関係をいかに築くかにかかっています。心理学は良好な人間関係を築くための大きなヒントとなりますが、知識やノウハウを持っているだけでは意味がありません。ぜひ、今回ご紹介した心理学のテクニックを商談の場で実践してみてください。これまでと違った手応えが感じられるかもしれません。

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この記事を書いた人

才能 プロファイラー/才能開発コンサルタント。
「クライアントを経済的・精神的に最も豊かにする才能開発」がモットー。
著書「才能が9割 3つの質問であなたは目覚める」、「自分の秘密 才能を自分で見つける方法」(経済界)

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