決めた手順どおりに積み上げることが心地よいあなたへ
あなたは「自分のルーチンを崩されるのが何より苦痛」「毎日同じ手順を守って進むことに、確かな手応えを感じる」というタイプではありませんか?もしそうであれば、あなたはストレングスファインダーの34の資質のうち、「規律性」の可能性が高いです。
この「規律性」は、時間を味方につけて成果を積み上げる強みです。しかし変化やスピードが称賛される環境では「融通が利かない」と見られやすく、その価値が正当に評価されないことも少なくありません。
本記事では、その強みを最大限に活かして成果につなげる「活かし方」と、さらなる飛躍を遂げるための「伸ばし方」を具体的な行動とともに徹底解説します。
私は才能開発と心理学の専門家として、才能についての本を2冊出版し、20年間で6,000人以上の才能開発と目標達成を支援してきました。
この記事を最後まで読んでいただければ、規律性を持つあなたが、自身の才能を武器に次のステージへと進むための具体的なヒントが得られるはずです。
動画解説
「規律性」の基本特徴:あなたはなぜ決めた手順を守りたいのか?
規律性は、言葉のとおりきっちりと何らかのルールを守り、予定どおりにこなしていく資質です。その根幹には3つの特徴があります。
1-1. 行動原則:決めたルールどおりに、着実に積み上げる
規律性が強い人は、自分が決めたルールや組織のルールにのっとって、着実にアクションを取っていきます。着実に仕事をこなす、着実に勉強をこなす。これが大好きです。
逆に言えば、予想外のことや予定外のことが起こったり、自分のルーチンや習慣を邪魔されたりするのが大嫌いだということでもあります。
イチロー選手が、試合のたびにベンチからバッターボックスへ向かうまで、どちらの足から歩き始め、どういう動作でバッターボックスに入るのかをすべて決めていたことはよく知られています。まさにこの感覚です。そうすることで着実に目標を達成し、成功パターンを作っていく。これが規律性を持つ人の得意パターンです。
1-2. ルーチンとは「再現性のあるノウハウ」
ここでのポイントは、ルーチンとは決められた手順のことだという点です。
こうすれば絶対に目標を達成できる、成果が出る。そのための決められた手順、つまり再現性のあるノウハウと言い換えてもいい。それさえ見出すことができれば、規律性を持って仕事ができる、生活できるということは、何事にも代え難い価値になります。
1-3. 規律性は「複利」で効いてくる
お金の話で考えると分かりやすくなります。仮に銀行の金利が7%あったとすれば、100万円を10年預けておくと倍の200万円になります。投資もこうした複利を活用してお金を増やしていくわけです。
習慣や規律性は、まさに複利です。 コツコツ積み上げていくと、ある時に急激に伸びる。この複利効果を生み出す喜び、楽しみを知っているのが、規律性が高い人の特徴です。
こうした人たちは、毎日のルーチンを続けていくことで、その先にどんな良いことが待っているのかが分かっています。
規律性を「成果」につなげる具体的な活かし方(複利が効く目標を持つ)
規律性の価値は、手順そのものだけではなく、規律通りに実行した結果にあります。
2-1. 目標達成の「決められた手順」を見出す
ベストセラーとなったロバート・キヨサキ氏の『金持ち父さん貧乏父さん』にも、この話に通じるくだりがあります。お金持ちになる方法は難しくない、毎月決まった金額を貯金してその一部を投資に回す、その決められたルーチンを続ければいい、というものです。
しかし、ほとんどの人はそれが退屈で面白くない。あるいはお金を自由に使えない不自由さを感じてしまい、続けられない。誰でも実行できるはずなのに多くの人がそうならないのは、このルールを守れないからだ、というわけです。
規律性が弱い人にとっては、コツコツ積み上げればいいと頭では分かっていても、なかなかできません。しかし規律性の資質を持つ人にとっては、これでいいのです。それがむしろ快感なのです。 日々、決めた手順どおりにやっていくことで少しずつレベルアップし、達成へ近づいていく。それを見ること自体が喜びになります。
2-2. ルーチンが楽しくないときは、その先の目標が欠けている
もしあなたに規律性の強みがあるのに、最近ルーチンをやっていても楽しくないと感じているとしたら。それは規律性の先に「今より良い未来がある」「こういう目標を達成できる」というモチベーションの枠、楽しくなる目標が欠けている可能性があります。
その場合は、新たな目標や新たなビジョンを見つけていくことがポイントになります。手順を疑うのではなく、手順が向かう先を見直してください。
規律性をさらに「飛躍」させる具体的な伸ばし方
ワンランク上を目指すポイントは2つあります。
3-1. まだ規律がない場所へ行く
一つ目は、まだ規律性がない分野に行くことです。
ベンチャー企業や、あるいは普通の会社でも第二創業の段階にあり、これまでの体制を変えてさらなる成長を目指している。そうした会社や組織は、ルールや制度、規律がまだ不十分です。それゆえに非効率なものや無駄が山ほどあります。特にベンチャーには、社内システムが全くないことも珍しくありません。
そこにあなたが入っていって、規律やルール、守るべき手順、効率化のための手順を導入していけば、ものすごいスピードで、しかも安定感を持って成長していくことができます。
組織でなくても構いません。大学教授のように研究が大好きで、管理や整理整頓は大の苦手というプロフェッショナルはたくさんいます。クリエイターやアーティスト、エンターテイナーにも多いでしょう。そういう方々のマネジメントをするのも十分にありです。彼らは安定した土台の上に成長を築けるようになり、ビジネスとしても活動としても安定していきます。創業者や起業家を支えるナンバー2には、こうした人材がいることが多いのです。
3-2. 自由を好む人には「want to do」から入る
ただし一つ気をつけるべきことがあります。特にベンチャーでは、自由な社風、ルールが少ないことが好きでメンバーが集まっていることが多いのです。
実際、クリエイティビティは制約がないことによって生み出しやすい面があります。新たな発見は、既成概念やルールの中にないアイデアを持ってくるからこそ新しく、面白いわけです。その意味で、規律性とクリエイティビティには、ある種の水と油という側面があります。
ここで規律性のある方に知っておいてほしいことがあります。あなたの頭の中には、規律があるからこそ目標や意味を実現できる、とインプットされています。規律を「have to do(しなければならないこと)」とすれば、したいことは「want to do」です。ベンチャーや自由な社風を好む人はwant to do を重視します。やりたいことをやっているから楽しい、成功できると信じている。一方で規律が強い人は、want to do を実現するために have to do が大事だと考えます。
これは鶏が先か卵が先かという話で、どちらが正解というわけではありません。ただ、あなたがそうした自由な気質の人のサポートを通じて才能を発揮しようと思うなら、彼らの考え方に合わせてアプローチするほうが受け入れられやすい。 ここは意識しておいてください。
3-3. 「無駄の功用」を見極める目を養う
二つ目のポイントが、無駄の功用を見極める眼力です。これはクリエイティビティと非常に深く関係します。
世の中にある新しい発明や新商品は、それができるまでに数々の試作品を経て、膨大な時間とお金を費やしています。無駄と言えば無駄でしょう。けれど、新たなものを生み出すために必要な無駄と、本当の無駄がある。 この2つを見極める目を規律性のある人が持てば、これは最強です。投資効果や投資効率を大きく引き上げることができます。
もちろん、この目を養うのはハードルが高く、すぐに身につくものではありません。しかしもしあなたがこれを身につけられたとしたら、人材マーケットで非常に価値の高い人材になることができます。
今は激変の時代です。AI、デジタル化、DXといった革命が世の中でいくつも起きています。これは裏を返せば、これまでの体制が変わらなければならない、壊れていく渦中にいるということです。破壊はある意味で簡単ですが、その後に人々が快適で幸福になれる仕組みや体制がなければ、その時代を楽しむことはできません。
その意味で、規律性の強みを持つ人は時代的に強く求められています。GoogleやAmazon、Facebookといった大手企業が独占禁止法に抵触するのではないかと問題視され、訴えられていることからもそれははっきり分かります。要は、規制をかけなければいけないと世界中で考えられているということです。そうした企業のクリエイティビティを殺さずに、いい形で体制や規律を持ち込める可能性を秘めているのが、規律性の強みを持つ方です。規律性を持つ人が活躍する時代が、今まさに来ていると私は考えています。
まとめ:「規律性」を武器に、あなたの才能を開花させるために
本記事では、ストレングスファインダーの「規律性」の資質について、その特徴から活かし方、そしてさらなる伸ばし方までを解説しました。
規律性の強みを最大限に活かすポイント
規律性の強みを武器に成果を上げていくためには、以下の二点が最も重要です。
- 【活かし方】再現性のある手順を見出し、その先の目標を持つ
こうすれば必ず成果が出るという決められた手順を見つけること。規律性は複利で効くので、続けるほど伸びは加速します。ルーチンが楽しくないと感じたら、手順ではなく、その先にある目標が欠けていないかを確認してください。
- 【伸ばし方】規律がない場所へ行き、「無駄の功用」を見極める目を養う
ベンチャーや第二創業期の組織、管理が苦手なプロフェッショナルの支援など、規律が足りていない場所ほど価値が出ます。自由を好む相手には want to do の側から入ること。そして必要な無駄と本当の無駄を見分ける目が、あなたを希少な人材にします。
規律性の強みは、あなたに時間を味方につけて積み上げる力をもたらします。この強みを正しく理解し、規律が足りない場所に持ち込みながら見極める目を磨くことで、あなたの才能は間違いなく開花し、ステージアップしていくでしょう。
自分の強みを成果につなげる考え方を体系的に知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

【才能診断】資質は分かった。では、その才能をどう活かしますか。
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