引き寄せの法則は、端的にいうと「自分の考えていることが現実になる」という法則です。引き寄せの法則をしっかりと理解し、正しく実践することで、日常生活はもちろん、仕事に大きく役立てることができます。この記事では、引き寄せの法則のメカニズム及び効果的な実践方法について解説しましょう。
引き寄せの法則とは
引き寄せの法則とは、本当に望んでいる人生や未来を意識的に作り出す方法のひとつです。
つまり、人の思考というものはそれに似たものを引き付ける性質があるので、人の考えは現実になりうる、という法則です。
引き寄せの法則の原点となっているのは、成功哲学の第一人者とされるナポレオン・ヒル氏によって1928年に執筆された「思考は現実化する」。この著作は、「体系化されている成功哲学である」として、世界中に広まりました。
さらに、1987年にはオランダのテレビ作家兼プロデューサーであるロンダ・バーンが自身の著作「ザ・シークレット」の中で「信じることで、夢や願いは達成できる」というポジティブシンキングを提唱。こちらも現在まで40か国以上の言語に翻訳されており、いわば「引き寄せの法則の入門書」として、今もなお売れ続けるロングセラーとなっています。
引き寄せの法則を活用すれば思い通りの人生を送ることが可能になります。マインドがポジティブな考えで満たされるので、現実世界においてもおのずと幸せな方向へと進んでいくことができるでしょう。
しかし、ネガティブな考えばかりにとらわれてしまうと、現実世界でも不幸ばかり呼び込んでしまう…という結果になりかねません。 つまり、引き寄せの法則とは、「結果を意図的に作り出す法則」ともいえるのです。
心理学・脳科学的に見た引き寄せの法則
引き寄せの法則は、ともすればスピリチュアルな考え方である・・・と捉えられがちですが、実はそんなことはありません。引き寄せの法則は、歴史上の数多くの成功者を分析することで導き出された成功哲学の一種であり、心理学・脳機能学的にも説明することが可能です。
そこでここでは、心理学・脳機能学的見地から見た、引き寄せの法則のメカニズムについて解説します。
・カラーバス効果
引き寄せの効果の心理学的現象として挙げられるのが「カラーバス効果」です。これは、意識しているものほど視界に入ってきやすい、という心の動きです。
例えばテレビ番組の占いコーナーで、「今日のラッキーアイテムは花柄」といわれるとその日はなんとなく花柄がよく目に入る・・・という経験はありませんか?これこそがカラーバス効果なのです。
これは決して「たまたまその日、花柄に遭遇する率が高かった」というわけではなく、今まで見過ごしたり、注視していなかったりした花柄のアイテムを意識した結果である、というわけです。実際には占いを見る前から存在していたものなのに、意識することによってまるで引き寄せられてきたかのように感じるのです。
このように、カラーバス効果とは、自分が叶えたい望みを意識することにより、叶えるために必要となるチャンスや情報に気付く現象を現した心理学用語です。
「望みを現実にしたい」と強く意識することで、今まで見過ごしていた「成功へのヒント」に気が付くことができる、というわけです。
・脳の神経組織RASの働き
さらに引き寄せの法則は、脳機能の見地からも解説することができます。脳の神経組織のひとつである「RAS」は、人間の五感を通して入ってくる膨大な量の情報の中から、必要なものだけを取捨選択するフィルターのような役割を担っています。
人間は、このRASを通した世界を「現実世界である」と認識し、不必要とされた情報に関してはまるで存在していないかのように扱っています。この、存在しているのに存在していないかのような情報のことを「スコトーマ(心理的盲点)」と呼びます。
つまり、叶えたい夢や願望を強く意識することでRASが実現のために必要な情報を認識できるように働いてくれます。その結果、夢や願望を叶えるために有益な情報が、必然的に収集されていくのです。
引き寄せの法則は日常生活や仕事に効果的
引き寄せの法則は日常生活や仕事においても大いに役立ってくれます。例えばスポーツの試合で「自分は必ず勝てる」と思い込むことが勝利に繋がる、といった事例があります。
こういった「ポジティブな思い込み」によって、自分に不利な展開になってもあきらめずに粘り強く食らいつき、挽回のチャンスを探し出したり、試合中に監督の指示がしっかりと耳に入ってきたりなど、前向きに試合に挑む姿勢が強化されたりすることによって、勝利に繋がることも往々にしてあるのです。
また、恋愛においても引き寄せの法則の実例が、しばし報告されています。「好きな人と結ばれる」と強く思うことにより、以下のような効果があるといわれています。
- 自分の行動や容姿に気を配る
- 相手の言動を好意的に捉えられるようになる
- 自分に自信が持てるようになり、言動にもそれが表れるので相手に好意的に見てもらえるようになる
さらに、引き寄せの法則が大きく役立つ場といえば、ビジネスシーンです。例えば「月の営業成績を大幅にアップさせる」という大きな決意を抱くことで以下のような意識・行動の改革に繋がります。
- 営業成績に有用な知識や技術を積極的に取得するようになる
- 成約に至るまで粘り強くトライするようになる
- たとえ小さな前進であっても、それをポジティブに捉えてさらに自身の能力に磨きをかけるようになる
この改革がやがて大きな実を結ぶのも想像に難くありません。
また、社内にこのような「高い志に向かって一生懸命頑張る人」がひとりでもいれば、周囲の社員もそれに感化され、結果として会社全体の業績アップに繋がる可能性もあるのです。
つまり、会社全体の業績をアップさせたい、と考えている場合には、自分自身はもちろん社員一人ひとりにも「引き寄せの法則」について正しい知識と実践方法を共有することが大切なのです。
引き寄せの法則を成功させる方法
とはいえ、ただやみくもに「こうなりたい」と願うだけでは、引き寄せの法則はその効果を発揮してはくれません。引き寄せの法則の効果を高めるには、正しい方法で実践することが重要です。ここでは、引き寄せの法則を成功させる方法について解説します。
まずは思考を整理整頓する
引き寄せの法則を成功させるためには、まず自分の頭の中にある夢や願望を一旦すべて引き出して、整理整頓することが大切です。その方法として有効なのが「ブレインダンプ」という方法です。
ブレインダンプとは、ブレインが「脳」、ダンプが「ドサッと落とす」という意味を表すように、まずは脳の中の思考をすべて紙の上へ書き出していく方法です。
やり方は簡単で「欲しい、やりたいこと」「やるべきこと」「やりたくないこと」「自分にできること」の4つのテーマについて、書き出します。1テーマにつき約5~10分程度の間、集中して書き出していきます。
ブレインダンプは、「これ以上は脳から引き出せない」というくらいまで、思考を絞り出すことがポイントです。
欲しいもの、やりたいことの本質を見極める
ブレインダンプが終了したら、続いては思考や行動を断捨離していきます。手に入れたいもの、やりたいことの優先順位をつけることにより、「今自分が一番求めていることは何か?」がおのずと見えてきます。
そうすると、無駄な考えや行動は削除され、夢を実現するための行動に集中することができるでしょう。このように、「自分が今一番叶えたいこと、手に入れたいもの」の本質を見極めることで引き寄せの法則が発動し、成功への最短距離を歩むことができるのです。
「一人でうまくできない」という方は才能プロファイリングをご利用ください。欲しいもの、やりたいことに加え、あなたの才能もわかります。
まとめ
引き寄せの法則とは、「本気で掴みたい夢や成功」に一点集中することで実現させる成功哲学。また、一点集中は才能を開花させた人の共通点です。
これまで多くの成功者が実践してきた引き寄せの法則は、ビジネスシーンにも非常に効果的ですが、正しく実践しないと意味がありません。
引き寄せの法則を自分のものにしたい、ビジネスに有効活用したいという方は、セミナーや体験講座でより詳しい知識を取得するとよいでしょう。