「メザシの土光さん」から学ぶ二代目経営者の才能の活かし方

こんにちは! 才能心理学協会・認定講師で二代目経営者コーチの澤田浩一です。

中小企業の後継者の多くの人が望んでいること。

 

多くの二代目以降の経営者の方にインタビューしてわかったのは、それはいかに引き継いだ事業を継続させ、後世に引き継ぐか、ということです。

 

ではなぜ事業を継続させたいのか?

それは事業を託してくれた先代の期待に応えたいという思いが後継者にあるからです。
場合によっては、先代が事業を継続させることに困っていて、先代を助けたいというケースもあります。

しかし後継者は事業を継続させることだけのみに関心を抱いていてよいのでしょうか?
事業とは、社会に何かの貢献をし、社会から認められるからこそ行えるものだと思います。
後継者である皆さんは社会にどのような貢献をしたいでしょうか?

 

例えば、IHIや東芝の社長・会長を歴任し、経団連の第四代会長に就任した土光敏夫(どこうとしお)氏。

 

土光氏は自ら望んでIHIや東芝の社長になったわけではありません。

IHI(就任当時は、石川島重工業)も、東芝(同、東京芝浦電気)も経営悪化から再建を依頼され、社長になりました。
そしてともに業績を回復させています。

また経団連も、オイルショックによるエネルギー危機やインフレで産業界が打撃を受けたときに、その立て直しのために就任を依頼されています。

 

そして土光さんの凄さは政府の行政改革を依頼されたことです。

当時、日本の国債発行残高は100兆円にのぼり、行政改革の必要性が日本の政治の大きなテーマになっていました。
そこで当時の鈴木善幸内閣から第二次臨時行政調査会長への就任を要請されたのです。

 

「難題が飛び込む男 土光敏夫」(日本経済出版社)の著者・伊丹敬之氏によると注目すべきは、依頼された対象の規模が次第にスケールアップされていること。

 

再建を委託された石川島重工業の従業員が5000人、東芝が8万人。そして行政改革の対象である日本政府が150万人。
スケールアップの倍率が20倍弱と巨大化しています。

 

ではなぜ土光氏が次々と巨大化していく難題に対応することができたのでしょうか?

それは土光氏の母親の影響が大きいと伊丹氏は言います。

 

土光氏の母親は、神奈川県の橘学苑という中高一貫教育を行っている私立学校の創始者です。

日本が国民一丸となって戦争に突入している最中に、「母親が赤ん坊をむつきのうちから戦争などしない人間に育てるように」と、家族の反対も押し切って資産もほとんどないところから女子のための学校を設立しました。

土光氏はそのような母親の生き方をしたかったのだと思います。

だからこそ再建すべきスケールが大きくなっていっても、そこにエネルギーを注ぐことができたのでしょう。

国の将来を憂い、未来の世代のためになることを実現するために難題に取り組まれました。

 

日本の国債残高は残念ながらその後も増え続け、平成29年度末見込みで865兆円にもなりますが、土光氏が会長を務めた臨調の答申は、やがて三公社(国鉄、専売公社、電電公社)の民営化などにつながっています。

当時の私は世間のこともよくわからない学生でしたが、土光さんの質素な生活がNHKで紹介されていて、「メザシの土光さん」と呼ばれていたことは覚えています。
土光さんは、報酬のほとんどを橘学苑に寄付していたそうで、そのため生活も質素だったそうです。

 

成功している著名な後継者の多くは社会のために自分は何ができるかを考え、それを実行しています。

どんなに小さなことでもかまいません。
社員の生活を守ることも困っているお客様の役に立つことも立派な社会貢献です。

社会の役に立つために自分はどのような才能が発揮できるのかを後継者になる人には是非とも考えてもらえたらと思います。

 

もし何ができるかで悩んでいるなら、そのときは喜んで私が皆さんの役に立ちます。

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この記事を書いた人

精神科ソーシャルワーカーを経て、経理・総務・人事等の業務に従事後、2001年より計測器メーカー㈱サワダ製作所を経営、中小企業経営者のパートナーとして才能心理学、TOC、NLPを使った組織作り支援を展開。

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