名門オーディオブランド復活の立役者から学ぶ二代目経営者のリーダーシップの発揮の仕方

こんにちは! 才能心理学協会・認定講師で二代目経営者コーチの澤田浩一です。

 

現在、私は自分の会社の後継者にコーチングを行っていますが、二代目、三代目経営者の悩み事のひとつが自分は先代のようにリーダーシップを取れていないのではないかという不安や恐れ。

後継者として、「ああしたい」、「こうしたい」という思いはあっても、うまくそれが社内に伝わらない、どうしても先代と比較されてしまうといったことが起こり、そのような不安や恐れを持ってしまいがちです。

 

このような不安や恐れを解消するには二代目、三代目自身が自分の能力を発揮している、という感覚をまず持つことが肝要です。

 

想像してみてください。

自分が能力を発揮しているという実感がなく、日々悶々と過ごしている人。

そして自分が才能を日々発揮していると感じている人。

どちらが周りから見てリーダーシップを発揮していると感じますか?

 

才能とは皆さんが今まで築いてきた能力の組み合わせです。

自分には何も才能はないと思っている経営者でも、仕事を今までやってきたのだから何かの能力は持っているはず。しかもそれはひとつではなく複数あるはずです。

でもそれらの能力が組み合わさって大きな力になっていないので、才能がないと感じてしまいます。

 

自分の持っている能力を組み合わせるには能力同士をくっつける糊(のり)が必要です。

その糊が才能心理学でいうコアコンセプト、自分が一番大切にしている価値観と、「自分は〇〇する人」というセルフイメージです。

 

例えばパナソニック役員でジャズピアニストの小川理子さん。

 

彼女はジャズピアニストとして海外で評価を受けながら、生産中止にまでなったパナソニックの高級オーディオブランド・テクニクスの復活に中心的な役割を果たした方です。

 

彼女はまだお母さんのお腹にいたときに、お母さんが二つ上のお兄さんに毎晩歌った童謡の曲を聴いていたそうです。

それは彼女にとって一番大切な音の記憶。

そして彼女は赤ん坊のときにその歌を聴いて目に涙をいっぱいためて反応したそうです。

 

3歳のときからピアノを始めたそうですが、機械工具の卸をしていたお父さんを持つ彼女は慶應義塾大学の理工学部電子工学科で生体電子工学を専攻。

卒論のテーマは「生体におけるリズム」でした。

 

彼女の一番大切な価値観は、誰もが持っている音の記憶を大切にしたいということだと思います。

そして彼女は当時松下電器であったころの音響研究所に就職し、紆余曲折を経ながらもテクニクス復活の理事に抜擢されます。

テクニクスとは松下電器の高級オーディオブランド。2010年には生産が中止され、製造技術も失われて「幻のブランド」になっていました。

 

オーディオとはCDやプレーヤーなど音源を再生する機器から入力された電気信号をアンプで増幅したり切り替えたりしてスピーカーを通して再生する機器のことです。

原音を忠実に再生するためにはアーティストとしての感性を持ち、厳密に音を聴きわけられる能力と原音を再生するための技術的な能力が必要です。

彼女はそれらの二つの能力を持ち、「オーディオ技術者たちと音楽を愛するリスナーや評論家との橋渡しが出来る」人というセルフイメージを持っていたからこそ、五か月を切る短期間でプロジェクトチームを率いてテクニクスブランドを復活させることができました。

もし、誰もが持っている音の記憶を大切にしたいという価値観とセルフイメージがなければ、彼女のアーティストとしての能力と技術者としての能力が組み合わされることはなく、リーダーシップも発揮されなかったと思います。

 

後継者である皆さんがリーダーシップに悩んでいるなら一番大切な価値観は何か、自分のセルフイメージは何かを一度思いめぐらしてみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

精神科ソーシャルワーカーを経て、経理・総務・人事等の業務に従事後、2001年より計測器メーカー㈱サワダ製作所を経営、中小企業経営者のパートナーとして才能心理学、TOC、NLPを使った組織作り支援を展開。

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