パートナーが経営者と同じ価値観をもつ企業は誰にも真似できない才能を生む

こんにちは! 才能心理学協会・認定講師で二代目経営者の澤田浩一です。

 

今日は久しぶりにコア・コンセプト経営の話をしたいと思います。

 

世の中で活躍している人たちを見ると、共通したものがあります。 

それは自分が持っている最も強い価値観に基づいて、自分の能力を磨き、その能力を活かして行動し、自ら活躍できる環境を作り上げているということ。

 

例えばココ・シャネルは「女性は自立すべき」という強い価値観に基づいてデザインやビジネスの能力を磨き、自立したい女性のためのファッションという世界を自ら作りあげました。

そしてこの最も強い価値観のことをコア・コンセプトと言います。

 

これは人に限ったことだけではありません。企業という組織にも当てはまります。 

 

創業者や経営者の最も強い価値観が経営理念や経営者自身の行動となって現れ、そこに周りの人たちが共感し、一緒に働いたりファンになったりする。

 このような経営者のコア・コンセプトに基づいて一貫した経営を行うことをコア・コンセプト経営と言います。

 そして経営者のコア・コンセプトに共感する人が多ければ多いほど、その企業は強いと言えるでしょう。

 

例えばCoCo壱番屋を全国チェーン店に育て上げた宗次徳二さん。 

 

彼は生まれてから養護施設に入れられ、3歳のときに養父母に引き取られます。 

ところが養父は大のギャンブル好き。ギャンブルにはまり、家は極貧状態になり養母も出ていく始末に陥ります。 

それでも少年だった徳二さんは養父さんが大好きでした。

どうすれば養父さんが喜んでくれるかといつも思い、彼は家の炊事や掃除をし、たばこが好きな養父さんのためにシケモク集めまでします。 

 

彼の「どうすれば養父さんが喜んでくれるか」という強い思いは、「お客様にどう喜んでもらうか」という経営方針になり、それがCoCo番屋の強みとなります。

 

例えば、来店者の好みに合わせてご飯の量や辛さが調整できたり、トッピングを加えることができたりするのもそういったお客さまに喜んでもらう仕組みです。

そして笑顔や言葉づかい、感謝を込めた接客態度が来店者の評判を呼び、口コミとなってさらに来店者が増えるという効果を生みます。

また来店者のアンケートを宗次さんはすべて目を通し、接客態度をはじめとした来店者へのサービスに日々フィードバックしています。

それが他店にはマネできないCoCo壱番屋の強み(コア・コンピタンス)です。

 

そしてCoCo壱番屋の成功要因は何よりも宗次さんのコア・コンセプトに、私生活でもビジネスでもパートナーであった奥様の直美さんが同じ強い価値観を持たれていたことだと思います。

直美さんはCoCo壱番屋の前身である喫茶店を創業されたときから、『お客様が店に足を踏み入れた瞬間「この店にきてよかった」と思っていただき、お帰りになるときは「この店にまた来よう。今度は友人や家族も誘って来たい」と思っていただける店にしよう』(「日本一の変人経営者」 ダイヤモンド社刊)と宗次さんに宣言していたそうです。

その姿勢は株式公開を果たして会長職になった後にも現場に入り、スタッフと同じ制服を着て、調理から洗い物、接客、掃除などを一緒にこなしながら現場を指導していた姿に現れています。

 

経営者は孤独だと世間ではよく言いますが、経営者のコア・コンセプトだけでなくビジネスパートナーも同じコア・コンセプトを持ち、経営者と役割分担をしながら組織を動かしていく企業ほど強いものはないでしょう。

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この記事を書いた人

精神科ソーシャルワーカーを経て、経理・総務・人事等の業務に従事後、2001年より計測器メーカー㈱サワダ製作所を経営、中小企業経営者のパートナーとして才能心理学、TOC、NLPを使った組織作り支援を展開。

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