二代目経営者が才能を発揮するためのお金の考え方

こんにちは! 才能心理学協会・認定講師で二代目経営者の澤田浩一です。

 

わたしたち二代目経営者が事業を引き継いだときによくあるのが、会社の中に「お金」がないということ。

 先代が立ち上げた事業というのは、たいてい戦後まもなくからか、日本が高度経済成長に乗った時期なので、右肩上がりの経済です。

 それに反して二代目の場合はバブル崩壊後の低成長時代なので、先代が事業を立ち上げたころに比べて競合との競争が激しくなっていたり、あるいは以前ほど顧客がなく、それほど儲かってないということがあります。

 

才能心理学のセミナーでは、「自分が一番大切にしている価値観が何なのか」を自分の過去を振り返ることで見つけ、その価値観を実現していくことで才能が磨かれ、活かされるということを教えています。

でも二代目である自分が価値観を見つけたとしても、それをどう現在の事業に活かすのかについては、さほど儲かってない状態の下では案外に思案するところです。

例えば自分の一番大切にしている価値観が「面白いこと」をやることであったとして、親から引き継いだ事業が、得意先の求める仕様を通りに加工する部品加工業だとしたらどうでしょうか?

そこでどのように「面白いこと」をやっていけば良いのでしょう?

社内で「面白いこと」をやって組織を盛り上げることも一法ですが、せっかく見つけた才能だから、できれば引き継いだ本業でやりたいもの。

しかしそのときに出てくるのが「お金」の問題です。

 

二代目である皆さんにとって「お金」というのは二つの意味があると思います。

 

ひとつは事業を継続し、社員や家族を養うための「お金」。

二代目の役割のひとつは引き継いだ事業を継続し、次の世代につなげることです。

そのためには毎年利益を出し続けなければなりません。

二代目は自分の才能を活かす前に、まずそのことを考えなければならないと思います。

 

そしてもうひとつは、皆さんの価値を実現するための「お金」です。

その場合の「お金」は本業で出た利益を貯めることで生まれます。

利益を出し続けることで、社員や家族の生活を守り、そこで余ったお金を皆さんの価値を実現するための原資にするのです。

そしてそのときに大切なのは価値を実現するための具体的なビジョンです。

先程の例で言えば、「面白いこと」を事業として行うために、何を、いつまでに、誰と実現するのか、そのために現在持っているリソースは何か、足りないとすればどのようなものが必要かを描きましょう。

個人の生活も同じで、「お金を貯めなきゃ」と思っても、入った収入分だけ使ってしまってなかなか貯まらないものです。収入が増えても、支出もまた増えたりします。

ですが、具体的な貯める目的があれば(例えば来年家族で旅行に行こうとかの目的があれば)貯めることができます。

それと同じでビジョンが具体的になれば、必要なお金を貯める明確な目的を持つことになります。

 

必要な「お金」を貯めた上で、失敗しても事業が存続できるようにし、自分の価値を実現していく。

それが二代目経営者の才能の活かし方だと私は思います。

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この記事を書いた人

精神科ソーシャルワーカーを経て、経理・総務・人事等の業務に従事後、2001年より計測器メーカー㈱サワダ製作所を経営、中小企業経営者のパートナーとして才能心理学、TOC、NLPを使った組織作り支援を展開。

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