起業で成功している人には、共通するマインドセットがあります。マインドセットは、自分で変えることができるので、脱サラして起業で成功したい人は、成功者のマインドセットを自分に取り込むことが大切です。今回は、脱サラする前に考えるべきことと、成功者が共通して持つマインドセットを紹介します。
脱サラに必要不可欠なマインドセットとは
マインドセットとは、自分がこれまで経験したことや思い込みなどで、無意識のうちに固まったものの見方や考え方のことをいいます。例えば、「自分は、努力次第でもっと成長できる」とマインドセットしている人と、「人の能力は生まれたときから決まっている」とマインドセットしている人がいるとします。
もし、両者がビジネスで失敗したら、前者は「失敗は自分の努力不足だ。もっと努力をしよう」と思い、後者は「これが自分の限界だ」と思うでしょう。このように、自分が無意識にセットしてしまっている考え方によって、人が成長できる幅は変わってしまいます。
後者も努力を続ければ成功できる可能性を秘めているのに、マインドセットのせいで自分の成長を自分で止めてしまってはもったいないですよね?脱サラをして起業を成功に導くためには、前者のようなマインドセットが必要なことは明白でしょう。
脱サラする前に考えるべきこと
起業を成功に導くためには、具体的なビジネスのビジョンや自己診断などを考えておく必要があります。ここで、起業成功のために考えるべきことを4つ見てみましょう。
本当に脱サラすべき状況なのかどうか
「脱サラして自分らしく働きたい」と思ったことがある人は多いでしょう。起業して成功している人を見ると、自分もチャレンジしてみたくなりますが、安易な脱サラはNGです。そもそも、自分は脱サラすべき状態にあるのかをしっかり見極めることから始めましょう。
まず、今自分がいる会社に不満があり、脱サラして「逃げたい」「楽をしたい」と心のどこかで思っていませんか?会社に不満があるなら脱サラではなく、転職でも良いはずです。それでも脱サラを選ぶのなら、相応の覚悟を持つ必要があります。
テスラやスペースXの共同創立者兼CEOであるイーロン・マスクは、「毎週80時間から100時間は働くべきだ。一心不乱に働くことで、成功の確率を引き上げることができる」といっています。脱サラして成功することは、想像よりもきっと険しい道になることを理解しておきましょう。
具体的な目標(ビジョン)はあるのか
起業で成功するためには、具体的な目標や見通しを明確にする必要があります。「脱サラして、都内に自分のイタリアンレストランを3店舗展開する」といった、夢に近い目標だけでは具体的なビジョンとはいえません。運転資金や設備資金、生活費などの損益計画、集客や仕入れ、販売の方法など、成功につながる細かい道筋を作ることが大切です。
具体的なビジネスのビジョンを考えることは、自分に足りている部分、足りていない部分を知ることにもつながります。もし、資金やスキルなどが足りないと感じたら、それは脱サラのタイミングではないでしょう。まずは、脱サラする前に、焦らず足りない部分を補うところから始めていきましょう。
自分でできることとできないことを把握する
どんなに優秀な人であっても、自分ひとりだけの力で起業を成功させることは難しいでしょう。だれしも必ず得意なこと、不得意なことはあります。自分ができないところを他者に補ってもらうほうが効率的なので、成功への近道になるのです。
そのために、まずは自分にできることとできないことを把握してみましょう。できることとできないことを知るためには、今までの人生での成功体験と失敗体験を思い出すこと。そこから得意・不得意を導き出すことができます。
例えば、「社内で1番プレゼン成功率が高い」という成功体験からは、「話すこと」「人前に出ること」「資料作成」が得意ということが導き出せます。一方「上司とそりが合わず、営業成績を落とした」という失敗体験からは、「気が合わない人に合わせること」「納得せずに行動すること」が苦手という結論にいたるでしょう。
時間をかけて、人生を振り返ってみることで、意識していなかった得意・不得意が明るみに出るかもしれません。自分で自己分析が難しいと感じたら、才能プロファイリングをお勧めします。
起こるべき最悪の事態も想定しておく
普段考えることはあまりないかもしれませんが、会社員は、年金や保険、雇用などの面で会社に守られています。脱サラをするということは、会社の守りから外れるということです。独身の場合、もし起業に失敗しても、再就職先を見つけ、ひとりくらいなら生活していけるかもしれません。
しかし、配偶者や子どもがいる場合、起業が失敗することで、家族全員の生活が危ぶまれる可能性があります。脱サラをする前に、最悪の事態を考えておくことで、備えを万全にしましょう。家族がいる人は、脱サラのことを家族にも相談し、理解を得ることも大切です。
脱サラ後、起業して成功できる人に共通しているマインドセット
起業成功者には、共通するマインドセットが存在します。ひとつひとつ見ていきましょう。
自分ならできると信じること
自分に自信を持つことは、壁にぶつかったり失敗したりしたときに、「自分なら次は成功できる」と信じることができ、努力し続けることにつながります。ビジネスに失敗はつきものです。諦めずに努力し続けるメンタルの強さが、起業成功者には備わっています。
行動しながら考え、決断する
起業すると、自分の決断や行動で事業が大きく変化します。そして、目まぐるしく変わる資本主義社会では、立ち止まってゆっくり考えるといった暇はないかもしれません。リスクを考えることも、もちろん大切ですが、タイミングを逃さないスピーディーな決断・行動が起業成功者には備えられています。
失敗から学ぶ
前述しましたが、一度の失敗もないビジネスはなかなかありません。失敗を失敗した経験だけで終わらせず、そこから問題の回避・改善の方法を学ぶことが最も大切です。「ピンチはチャンス」という言葉があるように、失敗の中にこそ成功の種が落ちているものなのです。
学びの姿勢を忘れない
成功し続けるためには、学び続ける姿勢を忘れてはいけません。自分の事業に関することはもちろん、興味のあることや流行っているもの、新しいものなど、幅広く学び続けましょう。もしかしたら、自分のビジネスにつながるかもしれませんし、新しいビジネスのきっかけになるかもしれません。
客観的な視点の第三者に相談し意見を取り入れる
自分では完璧と思っていても、周りから見ると、意外な盲点が見つかる可能性があります。そのため、積極的に第三者の意見を取り入れましょう。人に忖度してしまう人ではなく、客観的なものの見方ができ、意見をはっきりいえる人を選ぶことが大切です。
「給料はもらえるもの」→「給料は稼ぐもの」という意識を持つ
脱サラをして起業すると、今まで毎月もらっていた給料は当然ストップします。長く会社員を続けていると、毎月給料をもらうことが染みついており、起業家になっても「給料は稼ぐもの」という切り替えができていない人が多いのが現状です。給料は自分の力で稼がなければ0であることをしっかり自覚しましょう。
まとめ
脱サラをして起業で成功するためには、自分にしか提供できない価値を持つ必要があります。そのためには、自分の才能や強みを見つけ、成長し続けることが大切です。マインドセットで自分への自信や学びへの姿勢を手に入れ、脱サラを成功に導きましょう。