こんにちは! 才能心理学協会・認定講師の澤田浩一です。
先日、絵本作家レオ・レオーニの展示会に行ってきました。
レオ・レオーニは1910年にアムステルダム郊外で生まれたオランダ人。
祖父がダイヤモンド産業で財をなし、家には叔父が集めたシャガールなどの名作に囲まれて育ちました。
子どものころから芸術家を目指し、結婚を機にイタリアでデザイナーとして活躍しますが、時はファシズムの時代。
創作の自由を求めてアメリカに亡命しますが、新天地でも冷戦で起こったマッカーシー旋風に巻き込まれ、政治的な理由から芸術への活動が制限を受けたり、思想的な圧力を受けたりします。
そんな中、たまたま孫に語り聞かせるために創った作品をきっかけに、デザイナーとしての活動を止め絵本作家の道を歩みます。
私がレオーニの作品の中で一番好きになったのが「ペツェッティーノ」
なぜなら才能心理学で学ぶ才能の見つけ方と同じことが書いてあると思ったからです。
この物語は自分を誰かの「ぶぶんひん(部分品)」だと思っているペツェッティーノが、それを確かめるために旅に出る話です。
「僕は君の部分品じゃないですか?」
そう尋ねるたびに違うと言われ続けます。
旅の果てに、彼は自分自身も部分品が集まってできていることに気づき、こう叫びます。
「ぼくは、ぼくなんだ!」
会社や上司の方針が急に変わったとき、
仕事がうまくいかなくなったとき、
大きな失敗をしてしまったとき、
「自分の居場所は本当にここなのだろうか?」
「本当にやりたいことは何だろうか?」
と思うときがあります。
そういうときはペツェッティーノの物語を思い出してください。
ペツェッティーノの物語は自分の成り立ちを知る旅です。
自分の成り立ちを知るということは、自分の過去を振り返ることです。
過去を振り返り、見つめなおすことで本当に自分が何をしたいのかに気づくことができます。
本当に自分が何をしたいのかに気づけば、これからのビジョンを描き、前に進むことができます。
もちろん一人ではなかなか気づくことは難しいかもしれません。
なぜなら人の記憶はあいまいで思い出すことが難しいからです。
才能心理学はそういうときにみなさんのお手伝いをすることができます。
私も北端の傍にいて、自分のやりたいことを見つけて新たな方向へ向かう卒業生の方を何人も見てきました。
新しい期がまた11月から始まります、興味のある方はぜひお声がけください。
ところでペツェッティーノの物語はこれで終わりではないと私は思います。
その後のペツェッティーノの話はこんなふうになるのではと秘かに思っています。
その後、自分は自分だと見つけたペツェッティーノは
あるときは、ほかの部分品になって、ともだちと一緒に仕事をしたり、
またあるときは、ひとりで自由に旅をしたりしながら、
才能を発揮して幸せに暮らしたとさ
おしまい
みんなのレオ・レオーニ展は伊丹市立美術館で9月24日まで開催中です。