転職エージェントや人事部の方と話をすると、最近必ず耳にするのが「良い人材がいない」ということ。現状は、どの会社も人材不足。しかし一方で、就職できずに困っている学生もいます。
このギャップが表しているのは、大学が実業界で求められる若者の育成ができていないということです。
すると、どうなるでしょうか?
親は「子供を大学に行かせて就職できれば、仕事やお金に困ることはない」と思い、塾に通わせ、大学に入学させます。高校の授業料から大学の授業料まで合わせると、総額は400万〜2000万円くらい。
サラリーマンの生涯年収は大卒男性の場合2億5千万円程度、大卒女性の場合2億円と言われていますから、それだけの教育費をかけるのは理にかなった投資でした。
しかし、今は時代が変わり、大学を卒業しても就職できない時代。 就職しても会社がもつかどうかもわかりません。そうなれば大学の存在価値も問われる時代になります。
なぜ、そんなふうになったのかといえば、モノやサービスが不足し、大量生産大量販売が通用した時代は、画一的な教育を受け、画一的な発想・仕事をする人が求められていたからです。
しかし今のように、「どんな商品やサービスが求められているのか?」、「何がヒットするのか?」わからない中では「画一的な商品・サービス」が売れなくなっているからです。
服1つとっても、みんな自分に合った服が欲しいと思っています。 スマホのケースがあれだけバリエーションに富んでいるのも同じです。
仕事をするのも、商品やサービスを作るのも結局は人。発想が昔のままでは、これからはなかなか難しくなります。
数年前、ハーバード大のサンデル教授の白熱授業「これからの「正義」の話をしよう」が流行ったのは、「正解がない中で、何を選ぶのか?」という力がこれからの時代、問われるということを誰もが皮膚感覚で感じていたからです。
しかし、実際にそういう教育をしている大学は少ないもの。そこが今の大学が直面している課題です。
ちなみに、これは日本だけではなく他の国でも同じです。
企業が問題解決に困っているということは、企業に集まる人材を教育した教育機関が機能していないということ。大人の考え方が変わっていないので、これからの時代にふさわしい教育を子供に与えることができません。
そんな中で、今、教育レベルが高いと言われている地域の一つが北欧です。子どもたちのクリエイティビティを育むために、暗記中心、答え合わせの授業はなく、子どもたちに考えさせ、議論させ、自分で答えを見つける教育をしています。その結果、起業率も高くなっています。
大学も今のままでは存在価値が問われる時代。
別の言葉でいえば、幸せや豊かさを手に入れようと思うなら、私たちは今まで受けてきた教育の枠から抜け出し、新しい時代に向けて、自分で自分を教育し直す必要があるのです。
あなたは、これから自分や子供にどんな教育をすれば、幸せや豊かさが増えていくのかハッキリしているでしょうか?
才能を見つけ、活かすためにも自分なりの答えを掴むことが大切です。