人生を変えるために大切なことは「変化」です。環境や仕事、人間関係など、普段の生活に変化をもたらすことで、人生の方向性がガラッと変わることは往々にしてありえます。また、理想の人生に近づくためには、自己分析をして何が足りないのかを知ることも大切です。今回は、人生を変える具体的な手段と、自己分析ツール「人生の輪（ライフホイール）」の活用方法、人生を変えたいときの注意点を紹介します。
人生を変えるための4つの具体的手段
まず、人生を変えるための具体的な方法を見てみましょう。
環境を変える
自分が今置かれている環境がガラッと変わると、多かれ少なかれ人生に変化が訪れることは間違いありません。環境の変化といえば、まず例に挙がるのが引っ越しです。引っ越しをすると、知らない土地や人、馴染みのない風景から刺激を受け、自分の中に変化が現れるかもしれません。
「行きつけのお店が見つかる」「隣人と仲良くなった」など、楽しいできごとが起こるかもしれないのも引っ越しの醍醐味ですね。引っ越しには費用がかかりますが、住んでいる環境を変えることで、今までの行動パターンや行動範囲が変わり、新しい一歩が踏み出しやすい状況になるでしょう。
習慣を変える
「わかっているのにやめられない…」という悪い習慣はありませんか？「つい夜更かしをして深酒をしてしまう」「深夜のお菓子」「喫煙」など、探してみると何か一つくらい見つかるのではないでしょうか。
悪い習慣を断ち切り、新しく自分のタメになる習慣を身につけることで、人生に変化が訪れます。しかし、やめたくてもやめにくいのが悪い習慣。悪い習慣を断ち切るためには、まず、「なぜその習慣をやめたいのか？」を考え、次に「やめた後のメリットを明確化」しましょう。
「やめたらこんなに良いことがある」と気づくことができれば、悪い習慣をストップさせやすくなります。その悪い習慣のかわりに、新しい良い習慣が身につけば人生がより良い方向に向かうはずです。
人間関係を変える
人は知らず知らずのうちに、周りの人間から影響を受けてしまうものです。影響を受けるからこそ、人間関係を変えることで人生が別の方向に動き出すかもしれません。「ここのグループにいるとあまり楽しくない」「昔からの友人と話が合わなくなった」など、人間関係に不満がある場合は、そこから離れてみるのも一つの手です。
不快さを感じるつき合いを、義理で続ける必要はありません。ストレスを感じる人間関係は見直して良いのです。また、SNSにストレスを感じている人は、SNSから距離を置いてみましょう。潔くアプリをアンインストールしてしまうのが手っ取り早くおすすめですが、どうしても気になる人は、「1日10分だけ」などと、時間を決めると少し楽になるかもしれません。
仕事を変える
社会人になると、1日の大半は仕事をしているという人も多いでしょう。人生の大きな部分を占める「仕事」を変えれば、新しい自分が見えてくるかもしれません。今の職場に改善できない不満やストレスを感じている人は、転職を検討してみてはいかがでしょうか。
新しい職場、新しい業務、新しい人間関係などから、さまざまな刺激がもらえるはず。今の会社が気に入っていて辞めたくないという人は、部署異動を申し出るのも一つの手です。同じ会社でも、部署が変わるだけで業務や人間関係を変化させることができるでしょう。
「人生の輪（ライフホイール）」で人生を理想通りにする
次に、自己分析のツールとして活用できる「人生の輪（ライフホイール）」を紹介します。
人生の輪（ライフホイールとは）
「人生を変えたい」と思ったら、まずは今生きている自分の人生において、何が充実していて、何が足りないと感じているのかを見極めることが大切。そんなときに役立つのが「人生の輪（ライフホイール）」です。
人生の輪とは、自己啓発セミナーや社員研修などでも利用されている、自分が今置かれている状況を分析するためのツールの一つです。人生の輪は、「仕事・キャリア」「お金・経済」「健康」「家族・パートナー」「人間関係」「学び・自己啓発」「遊び・余暇」「物理的環境」の8つの項目に分かれており、満足度を10段階で表します。
では次の項から、人生の輪を用いて理想の人生を可視化・実践する方法を紹介します。
1.スポークのテーマ決めをする
上記には8つの項目を紹介しましたが、項目は必ずこのまま使用しなくてもかまいません。「遊び・余暇」の部分を「趣味」と「自己表現」のように細分化したり、まったく新しい項目を作ったりして、自分が人生において重要だと思うテーマを8つ決めましょう。
ここで、円グラフのように円を8つのスポークに分け、決まったテーマを円の外側に書いておきます。
2.テーマごとの満点の状態を書き出す
テーマが決まったら、点数をつける前に、どの状態になったら自分が満点をつけるかを、テーマごとに考えてみましょう。テーマごとの自分の理想が見えることで、点数がつけやすくなり、自分の持つ価値観を深く理解できます。
満点の状態は人それぞれですが、例えば「仕事」の項目なら、「年収が1000万円以上」「顧客の喜んでいる姿を実感できる」など、「家族・友人」の項目なら、「自分の悪いところをさらけ出せる人がいる」「お互いを尊敬しあえる」などが考えられます。
各テーマの満点の状態は、いくつあってもかまいません。社会的な評価や一般論は無視して、自分がどう思うかを一番に考えて書き出してみましょう。
3.テーマごとの現時点および理想の満足度を塗りつぶす
次に2色のペンを使って、テーマごとに現時点および理想の満足度を塗りつぶしていきましょう。円の内側に小さい円を描くように10分割し、円の中心から点数分の色を塗っていくと、パッと見てわかりやすい表になります。完全に満足していれば10点、満足していなければ自分の感覚的に点数を下げていきます。
点数を決めるときも、「残業が少なく給料も高いから、一般的に見たら高得点だろう」というような、社会的な一般論に従う必要はありません。「自分が現状に満足しているのか、していないのか」という観点だけで点数をつけることが大切です。
現時点での点数がついたら、別の色で理想の満足度を決めて塗りつぶしていきましょう。すべて塗り終えたら完成です。
4.完成した輪を確認して、改善点を見つけだす
人生の輪が完成したら、どのテーマの満足度が高く、どのテーマが低いのかじっくり見てみましょう。人生の輪のバランスが良い人は、理想的な人生に近づいているといえます。
「仕事はやりがいを感じていて高得点だけど、仕事に時間を費やしすぎて遊び・余暇の点数が低いな・・・」「もう少し遊びや余暇を楽しめるように考えてみよう」というように、自己分析をすることで改善策が見えてくるでしょう。
人生を変えたいと思ったときに注意すべきポイント
最後に、人生を変えたいと思ったときに注意したいことを紹介します。
他の人の人生と比べて自分の人生を悲観しない
誰しも、隣の芝生は青く見えがちです。他の人の人生と自分の人生を比べると、「なんであの人はあんなに幸せそうなのに私は・・・」という気持ちが現れ、自分が不幸だと思い込んでしまうことがあります。
他の人の人生をうらやんでも、自分の人生にメリットはありません。特にSNSで幸せそうな投稿を見て落ち込んでしまう人は、SNSから距離を置くことが大切です。「あの人に比べて自分は不幸だ」と思わず、自分の中の小さな幸せを見つけてみましょう。
自分を変える一歩を踏み出せない自分を責めない
「人生を変えたい」と思っても、一歩が踏み出せないということは往々にしてあります。行動が起こせないからといって、自分を責める必要はありません。責めるより大切なことは、一歩が踏み出せない原因を見つけ、解決策を見つけることです。原因がわかれば、どの一歩なら踏み出せるか気づけるかもしれませんよ。
まとめ
環境や仕事、人間関係の変化や人生の輪の活用方法など、人生を変える方法を紹介してきましたが、「これならできそう」と思える方法は見つかりましたか？小さな一歩から実践に移し、より良い人生に向かって歩き出しましょう。
